こんばんは。いかがお過ごしですか。
今夜は冷たい北風がびゅーびゅー吹いて、そこにぼたんみたいな雪が混じり合っていてとても寒い夜になっています。
気温が1度でこれだけ強い風が吹いていれば体感温度は0度くらいを記録するのではないかとおもいます。
できれば上着はダウンジャケットで背中には貼るマグマほっかいろがほしいところです。毛糸の手袋もあったほうがいいかもしれません。
クロックスではなくて、UGGみたいなふかふかのブーツが好ましいところです。
「そんなことをいちいちお前に言われなくても(福岡に住んでいれば)ちょっと空を見上げれば誰でもわかることなんだ。こんなことを書きたてる暇があったら事務仕事でもやってくれ」
とお叱りの声をいただきそうですが、安心してください。(安心していない人は誰だろう)
今日はTTで立花さんにエンリッチ講習の手順を教えていました。(18時くらいまでやったから内容は濃かったはず)
15時きっかりにあらわれた立花さんはメッシュバッグを抱えていました。
なにをもってきたんだろうと、いぶかっていましたら、おもむろにブルーのドライスーツを取り出しました。
そのドライはいつも立花さんが着ているドライスーツでした。背中に小さなイルカの刺繍があります。
KAZUSHIと筆記体でペイントされています。
「これはもういらないからサンライズのレンタルで使ってくれ。俺はロクハン一本でいく。冬でもロクハンさえあれば問題ない。だからこのドライを見るのも嫌になった。好きに使ってくれ」と言いながら僕に差し出しました。
わかりやすく説明しますと、
3年使ったドライスーツの左手首部分が経年劣化でやぶけていたので、購入先のプロショップに修理をたのんだ。
数週間後、立花さんのドライの修理は出来上がった。手首部分はみるからにつるっとした新品のゴムだった。でもそれはある意味で当然のことだ。中古のゴムをつけて出荷するウエットスーツメーカーがどこの世界に存在するのだろうか。そんな奇特なメーカーがあればぜひともお目にかかりたいものだ。何度確認してもそれはまごうことなき正真正銘新品のゴムである。だが手を通すと明らかに大きい。力を入れずともするっと通り抜ける。着やすいのはいいのことだけれど、海に入ると決まって胸のあたりまでじわっと水があがってくる。あれだけタイトに作ったドライに水が入ってくるとさすがに寒い。それは西高東低の気圧配置が3ヶ月間もかけて冷却されたキンキンの海水なのだ。寒いに決まっている。手首にゴムを巻いて補強してみた。だが同じように水が入ってくる。つまるところサイズがあっていないのだ。完全に不完全な修理なのだが(サンライズよりも)高い価格を請求されて非常に腹が立っている。とはいえ同じショップに持っていくのもしゃくだ。今ではそのドライを見るだけである種の記憶が脳裏をかすめる。こうなったらサンライズに使ってもらいたい。
手首の肉だって痩せたり太ったりするものです。
「わたし太っても手首のサイズだけ変わらないの」みたいなことをいう人もいますが、手首にだってわずかながらではありますが、脂肪は付着しています。
皮下脂肪というやつです。
脂肪細胞はインフルエンザウイルスのように張り付いています。視認できないくらいにうっすらと。
脂肪ですからとうぜん大きくもなりますし小さくもなります。
でもあれだけ水が染み込んでくるというのはおかしな話です。
「これくらいの大きさでいいだろう」みたいな適当なことになっていたのかもしれません。
プロショップであれば普通、再度計測しなおすか、それが面倒なら本人にサイズを聞くとおもいます。
何かのっぴきならない事情があってそういった手順を怠ってしまったのでしょうか。そのへんのくわしいところは僕にはわかりません。
性根が腐ったお店でない限り、「あんちくしょうのドライに水を入れてやる!今に見とけ!」と悪意をもって大きめに作ったりはしないとおもいます。だからなにかしら僕らの想像の範囲を超えた事情があったのでしょう。
どちらにしろ、潜っている最中に水が入ってくるというのは心休まることではありません。
こちらとしてはこんなに綺麗なドライスーツをもらうのはいささか気が引けてしまうので、サンライズからメーカーに送って、もう一度修理をするよう勧めました。
だけど、立花さんは「このドライはサンライズで使ってくれ」の一点張りでした。
そこまで言われて突き返すのは失礼千万。丁重に頂戴することにいたしました。ドライスーツというのはすべからく何着あっても困らない器材ですから。
天寿をまっとうするまで使い切ってみたいとおもいます。ありがとうございます。
立花さんのドライは細めの男性か、ちょっと太めの女性なら着れるサイズ感。
そんなブルーのドライに似合うアニメのキャラクターは店長の手によってすでに描きこまれています。
近いうちにアートの一部としてブログに登場します。
ちょっと楽しみですね。
RIO