6/20~23 福岡から沖縄の離島宮古島へダイビング その2

宮古に来たら、絶対に潜りたいポイントがある。

魔王の宮殿、通り池、アントニオガウディの名で呼ばれる、ダイナミックな地形ポイントだ。

6月20日は梅雨明け間近の季節風により、南に位置する3大ポイントは、すげなくクローズとなっていた。

他のダイビング船も、波が小さい伊良部島の北側に身を寄せ合うように集まっているところを見ると、闖入したい国を目前にして、国境をまたぐことができない難民船のようだった。

しかし、3大ポイントに入れなかったら、「即中止」ではダイビングの商売は成り立たない。

地元のダイバーにより、北側にもポイントを開拓済みだ。

1ダイブ目は、「白鳥幼稚園」と呼ばれる、ハナダイが有名なポイントに入った。

係留ロープから降りていくと、平坦な丘のようなところに出た。

そこは、魚が少なく、地形も大したことがない種子島のとあるポイントと酷似していた。

白鳥幼稚園

 

少し泳ぐと、確かにハナダイが群れていたが、流れもきつく、中層を泳ごうと言われているので着底できない。

白鳥幼稚園 宮古島

すると、ガイドさんはその場にピタッと静止し、動かなくなった。

潮の流れはきつく、岩を話すと流れてしまうので、仕方なく僕らは、小さなウニが群生する岩礁域の上で、刺されないよう気をつけながら身を潜めた。

アカモンガラ

アカモンガラが中層を泳いでいたが、ほとんど目に入らない。

魚を教えてもらえるわけでもなく、泳ぐわけでもないよくわからない時間が過ぎていく。

この時間はなんなんだ。

何かの修行なのか。

ただ岩に捕まり、その辺を通り過ぎる魚を見る。

僕はまだ南方系の魚の種類がわかる方だから、いいとしても、他のみんなはほとんどわかってないだろう。

しかも、ゆっくり見れる場所ではないところにいるので、写真も撮りづらい。

全員の頭の上にハテナが浮かぶこと15分。

ようやく、動き出すと、2分後には船の真下に移動していた。

やばいぞ、これは。

3大ポイントに入れないだけでなく、こんなよくわからないダイビングばかりで宮古ツアーを終えてしまったら、過去最低なツアーになりかねない。

厭悪な不安がよぎる中、2本目は「Wアーチ」といういかにも地形ポイントらしい名称がついた場所に決まった。

先ほどの白鳥幼稚園からすぐの場所である。

もしかしたら、ここも名前負けしてダラダラ暇つぶしダイビングに、興ずることになるのではないのだろうか。

嫌な予感しかなかったが、その不安はすぐに消え去った。

潜って、5分ほど泳ぐと、地形らしい地形が見えてきた。

宮古島 Wアーチ

これぞ宮古。

とにかく地形を見たいのだ。

宮古島 Wアーチ

 

ガイドは、ハートに見えると言っていたが、この角度限定であればみることができた。

Watch

 

名前はキュートだが、見た目はキュートではないウミウシを、ガイドが照らしていた。

イチゴジャムウミウシ

 

その隙を見て、横穴洞窟に入る。

Wアーチ

 

出口までは意外に長い。

Wアーチ

出口からガイドがいた場所に戻ると、また先ほどの洞窟を通ることに。

どうやらここがこのポイントのメインイベントらしい。

2回目入ると、1回目のドキドキ感は消えていた。

早く帰らないと怒られるかもしれないドキドキ感と、通りぬけることができないかもしれないドキドキ感だったからだ。

そこで、2回目は洞窟のかなり上部を通ることで、ドキドキ感を若干ながら増すことに成功した。

スリルが伴うことは、地形ポイントでは重要なのだ。

景観がいい観光スポットでは、5分で見飽きてしまうのは、このドキドキ感が足らないからだと思う。

 

洞窟を出ると、ISSAが一眼カメラをこちらに向けていた。

一眼カメラ水中専用

このサイズのカメラを向けられ、撮影されると芸能人になったかのような錯覚を受ける。

ISSAは何枚か僕の写真を撮ると、きびすを返し自分が引率するグループへと戻っていった。

とにかく、宮古らしいポイントに潜れてホッとした。

W arch miyakojima

 

帰る道中、こいつに会った。

タテヒダイボウミウシ

つぼやんを思い出す。

 

夏になると志賀島にも出てくるこいつも、宮古島で会うとしっくりくる。

クロユリハゼ

 

辰ノ口で見れるオトヒメエビも同様だ。

オトヒメエビ

 

パッと見は魚が少ないが、ちらほらこいつがいた。

シマキンチャクフグ

 

ミョウガにしか見えないツバメガイもいた。

ウミウシ

 

到着後の2ダイブ後は、眠くてだるい。

しかし、旅行初日というのは、非日常を感じやすく街を散策したくなるものだ。

ホテルに着くなり、シャワーを浴びて、ベタベタなTシャツと水着から解放されると、頭に明敏さが戻ってきた。

景気付けに、ともきの部屋でビールを飲み、散策に出かけようと思っていたが、白いシーツを見たとたん強烈な睡魔が襲ってきた。

睡眠は、体力だけでなく冷静な思考力も戻してくれる。

これから居酒屋に行くことを考えると、一度寝た方がいいだろう。

自分の部屋に戻り、ベッドに足を入れた途端、意識が暗転した。

 

ISSAに予約してもらった、なかなか予約が取れない居酒屋へ向かった。

その居酒屋はホテルの真向かいにあり、名前は忘れたが、沖縄の言葉をもじったようなチェーン店っぽい店だった。

よく見ると、ここは宮古島の繁華街の中心地で、あたりを見渡すと那覇に同じような店が立ち並んでいた。

宮古島は、那覇から離れているものの、福岡などの都市に街並みが似ないところは、ここが沖縄の離島であることを再確認される。

それにしても、なかなかいい場所に宿をとってくれたものだ。

ここなら、(治安がいいかどうかは別にして)徒歩でも不便を感じることはない。

 

店内は特に凝った様子もなく、天神にもありそうな小洒落たつくりになっており、少し安心した。

小汚い居酒屋も嫌いではないが、それは美味い飯限定で承認しているからだ。

次々と運ばれてくる宮古島の料理は、那覇で食べるものと大差はなかった。

まあ、可もなく不可もなく。

ただ、オリオンビールが思いのほか口に合わず、スーパードライか黒ラベルが飲みたかったが、酔っ払ってくると、そんなことも気にならなくなってくる。

1時間ほどすると、沖縄民謡を歌い回っている、ながしがやってきた。

沖縄の居酒屋ではこういったサービスが当たり前になりつつあるが、(何度も聞いていると飽きてしまうものの)初見なら面白いものだ。

リスト表を見せられ、どれでも好きな曲を歌ってくれるというので、僕は、この中で一番、選ばれなさそうなものを選んだ。

「では、歌います」

小気味いい三線の音色と共に、個室によく行き渡る調整された声量で歌い始めた。

「ちぇい ちぇい ちぇい ちぇい ちぇい 」

ノリのいい歌だが、歌詞の意味はわからないし、どうノっていいのかもわからない。

皆一様に、なぜRIOさんはこの曲を選んだんだという訝った感情が交錯していているように見えた。

沖縄ダイビング

僕はそういう微妙な空間に身を置くことは一種の趣味となっている。

日本人特有の協調性がもたらす、面従腹背の志をみれる機会が少なくなっているせいかもしれない。

どっちにしろ、このことはこのブログを書くまで忘れていたのだが。

インディーズの歌手より稼いでいそうな、ながしのおばちゃんは、うっちーからチップの1000円札を受け取ると、笑顔で次のテーブルへと移動した。

 

2日目のダイビング編に続く。

 

RIO