今年で脊振登山は2回目となります。
前回が1月末でしたので、ちょうど1ヶ月ぶりの脊振。
白く固まっていた頑固な雪の塊がすっかりとなくなっていることに気がつきました。
しかるべき水路をたどって海の水へと変わってしまったのでしょう。
それとは反対に中空に上がっていく太陽の日差しが木の隙間から降り注いでいました。
それに虫の数もいくぶん増えていました。野鳥の声も無造作に鳴り響いていました。
鳥のことはあとから調べてみましたら、シジュウカラとメジロだと声から判明しました。
どちらもスズメみたいな小さな鳥で目視で判別するのは困難でした。
脊振といえばどんぐり。
標高が低いところでは杉が植林されていました。
5月に満開を迎えるミツバツツジの木をくぐり抜けます。
2月の時点ではどこからどうみてもただの痩せこけた木にすぎませんが、今はそのときに向けて蓄えています。
楽しみです。
脊振から見下ろす景色の中には志賀島や能古島が含まれていました。
これだけ晴れているからこそ見える景色です。
そして反対側には筑後川と有明海が見えていました。
僕は松ぼっくりの実がなるところを初めてみました。
松ぼっくりは夏が終わりに近づくと意思なくぼろっと落下して、そのへんの地面に転がります。
袋を抱えた人たちが、クリスマスツリー用の飾りのために拾って帰ります。
松ぼっくりの天敵は日本人。
登山道が終わり、舗装道路になりました。
標高が高くなると原生林のみです。
頂上に着きますとあれよあれよと言うまに気温が下がりました。
黒い雲の隙間から追い討ちをかけるように風が吹いてきました。太陽の光が奪われていきました。雲はどんどん入れ替わっていきました。
レンガ小屋でご飯を食べることにしました。そこにはとりあえずの机と椅子がおいてありました。
全員は入れないので外ではひろしと女子たちが寒そうにごはんを食べていました。
気温は一桁だったと記憶しています。
暖を勝ち取ったふたりの男たち。そのひとりの方はおかあさんに作ってもらったカツを直火であたためていました。
僕はその矍鑠とした様子にすっかり見入ってしまいました。
もうひとりの男は5分でできる白ごはんと焼き鳥を混ぜて炊き込みご飯にしていました。
小屋の中には美味しそうな匂いが渾然としていました。
カツと炊き込みご飯。
外で食べていたひろしはワークマンで買ってきたカッパを着ました。
しかしそれは半袖のカッパでした。ちっともあったかくありません。
あやかちゃんが着ると8分袖くらいになりました。
まゆこんぐのリュックはセミの抜け殻みたいになっていたので、僕の持っているモンベルのリュックをおすすめしました。
これを持てば僕とすべての持ち物がお揃いになります。それがどうだって言われたらどうもないんですけど。
帰りは去年登った行きのルートから降りていきます。
こんな風にゆっくりと説明書きを読めるのも、前回登った余裕があるからです。
はじめてのところでは体力と時間の計算に追われてそんな暇はありません。
何度も同じ山に登ることで山自体に愛着が湧いてきます。体力の変化も確認しやすいです。
これはトキワザンザシとなっていました。花を調べるアプリでは。
それがあっているならば、バラ科の植物です。
こちらは畑みたいでした。規則正しく生えていましたがよくわからない植物。
最後はこのカラスザンショウの木。
イボの多い足に見えます。膝はずいぶん垂れ下がっていました。
サンショウと違ってアルカロイドを含むので、イヌザンショウと同じイヌザンショウ属(Fagara)に入れる場合がある。
アゲハチョウ科のチョウの食草になっている。中国で「食茱萸」や「刺椒」と称して香辛料や薬用として利用している
らしいです。
次回3月末も脊振に登ります。
RIO