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10本潜ったときの僕。

  • 2021年2月5日
  • スタッフのひとり言
10本潜ったときの僕。nakashima2021年2月5日2023年4月28日

あれはいつのことだったのだろう。

思い出そうにもうまく思い出せない。

今となってはいろんなことが前後し混じり合ってしまっている。

僕は目を閉じて、気持ちを整理しようと椅子の上で背中の筋肉を伸ばしてみる。

じっと目を閉じていると、オレンジ色に染まった水平線が浮かんできた。

夕日はすでに水平線から姿を消してしまっている。だがその夕日には僕の顔の右半分に淡い影を作るくらいの余力は残されていた。

その光の色と角度からいって8月頃だろうとおもう。あるいは9月の始めくらいだろうか。

オレンジ色にわずかに染まった道路の脇に車を止めて僕はそれを見ている。

玄界灘の沖から吹いてくる風をくっきりと感じた。

それほど強い風でもなかったと思うのだがそれは鮮やかな軌跡を残して車の中を吹き抜けていった。

車内に残されたのは夏の潮のわずかな匂いだけだった。

 

僕はその記憶を辿りながら「10本潜ったときの僕のこと」を思い出してみた。

しかしながらどれだけがんばってもちっとも思い出せない。

転んで前歯が抜けた人みたいにダイビングのところがすっぽり抜けおちてしまっている。

しかもその記憶は僕が初心者だったころの記憶に違いはないかもしれないけれど、

それが10本潜ったときの記憶だったのか保証してくれるものではないのだ。

それは単なる初心者だったときのあやふやな断片を思い出したにすぎない。

もしかしたらこのときすでに50本くらい潜っていたのかもしれない。

今ここに10本潜ったときに書いたログブックがあればなあとおもう。

もちろんそんなものを見たってなにも思い出さないかもしれないけれど見てみる価値は十分にある。

むしろログブックくらいしか思い出す術を思いつけない。

それくらい僕の中には10本潜ったときの僕のことをどこか薄暗くて静かなところに仕舞い込んでしまっているのだ。

こまったことに。

さっそく僕はそれらしいものが入っていそうなところを探してみた。

でも3分探してあきらめた。

ほとんどの荷物のありかを掌握している僕の家でそんなものが見つかるはずがない。

はるか昔に小中高の卒業アルバムを捨ててしまっているというのに、ログブックなんかが残っているはずがないのだ。

思い出の品を後生大事にとっておくのは僕の好むところではない。

さて、こまった。

なぜなら僕は最近、店長からこのようなお叱りを受けている。

10本潜った人には11本目が楽しめるダイビングを心がけてほしいし、20本潜った人には21本目が楽しめるダイビングを心がけてほしいし、30本潜った人には31本目が楽しめるダイビングをしてほしい。

虫眼鏡が必要なほど小さいレアな生き物を見せたり、名前もよくわからない海藻なんかをまじまじと観察しないでほしい。

つまりまとめると、初心者には初心者が楽しめるようなガイドをしてくれないかということです。

「だから今一度思い出してみてください。なかしまさんが10本だったときのことを。そのときどんなものを見て、どんなダイビングをしたら感動したのかを。思い出せませんか? シロウミウシをみたらいいんですよ。福岡のダイビングはシロウミウシをじっくり見るところからはじまるんです」と店長は言う。

そんなもんかなぁ〜

でも言われてみれば10本だったときは何をみても心から楽しめたものだ。

それがごくあたりまえのキュウセンであろうが、クサフグであろうが、ボラであろうが、すべてが心躍る素敵な出会いだった。

しっかりと彼らの目をのぞきこみ姿かたちを記憶しようとつとめた。あらゆる角度から写真を撮りまくった。

そう、僕は魚を見るためにダイビングを始めたのだ。

 

そう考えていくと僕は10本だったときそんなにまじまじとシロウミウシをみていたのだろうか。

シロウミウシの記憶で思い出せるのは先週唐津で潜ったときに見つけた横に伸び切ったシロウミウシだけだ。(あと今年の年賀状)

そのシロウミウシはソファーに寝そべっている人みたいに脱力しまくっていた。あれだけ大自然の中で気を抜いているようではキイボキヌハダウミウシに食べられてしまっても文句はいえまい。(気は抜いていないのかもしれないけど、僕にはそうみえた)

そもそも僕は初心者のころウミウシにはまったく興味が持てなかった。

ぜんぜん名前も覚えられなかったし、ガイドに教えられても、ふーんなんか色のついたやつがいるなくらいの感じだった。

ウミウシの面白さがわかるようになったのはプロになって初心者講習をやるようになってからのことだ。

一般的にウミウシの面白さというのはその形状や色のバリエーションの豊富さであり、それらのウミウシを予測して捜索するコレクト性にある。

だから自分で見つけていないうちはウミウシの魅力の半分しか受け取っていないことになる。

僕は数多くのウミウシを見つけて観察しているうちにウミウシのこれからの人生を妄想することが好きになってしまった。

なぜだかわからないが妄想をしなかったウミウシに関しては、よほど印象に残らない限りあっさり忘れてしまう。

なんでだろう。

 

なんか長くなってしまったのでこのへんで書くのをやめる。眠くなってきたし。

10本だったころは思い出せないけれど、初心者が楽しめるダイビングのガイドは一応できるはずだから、明日はそれでがんばります。

 

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