スキューバダイビングにおける中性浮力という概念は「BCD」が生まれてから(1980年代)のことです。
BCDがない以前は、呼吸とフィンキックを使って浮いたり沈んだりしていましたので、中性浮力なんてとれなかったんです。
ハーネスで潜るとわかりますが、フィンにパワーがないと溺れそうになることもしばしばです。
海底に着底してゴソゴソ作業する場合はハーネスでも問題ないんですが、中層を泳いでいく場合はフィンのパワーで強引にやるしかないので、ものすごく疲れるダイビングになります。
BCDがない状態で、壁面に張り付いて生物の写真を撮ろうなんていうのは至難の技ですね。
人間は進歩をしないと生きていけない生き物です。
今ではほとんどの器材が使いやすく、扱いやすくなりました。
特に変わったなあと思う器材は「ドライスーツ」ですね。
二十年前のドライスーツは排気バルブにAUTO/LOCKという機能がなく、毎回ボタンを押さないといけませんでした。
なので、右手に何かを持っていると潜行がやりずらかったですね。
首と手首のシールが5mmくらい伸びませんでした。
脱ぎ着が死ぬほど辛かった。
しかもスーツの生地が硬いので泳ぎずらい。
そのおかげで、
ドライ=むずかしい
ドライ=動きずらい
ドライ=めんどくさい
というイメージがダイバー全員に定着していました。
あの頃にダイビングを始めた人は今でもドライスーツを嫌がりますね。
現在のドライスーツは大きめに作っておけば、ウエットスーツよりも動きやすいですし、脱ぎ着も簡単です。
中性浮力にはちょびっとコツがいりますが、50本〜100本も潜れば大体とれるようになります。
しかし、自分の機材を持っていない人は中性浮力をマスターするのにものすごく時間がかかります。
毎回レンタルで、BCやスーツを変えてしまうと、もしかしたら一生できないままかもしれません。
なんとなくはできてるけど、よくみたらできてない。
こういう人、リゾートダイバーによくいますよね。
中性浮力がとれていないダイバーは半人前です。
意識してやっているようではダメですね。
息を吸うようにできていないとかっこ悪いです。
中性浮力が正式にできているのか、できていないのか、20分一緒に潜ったらわかります。
中性浮力が苦手な人が取る行動があるんですよ。
それはふとした瞬間に出ます。
海の中はその人の本性が丸わかりです。
口であれこれ言っていても、すぐバレちゃいます。
外人だろうが、日本人だろうが、関係ありません。
ダイビングを教えていて、面白いのはそこですね。
僕は講習する時にあえて厳しい環境にダイバーをもっていきます。
めっちゃ初心者でも甘やかしませんww
そうすることで、よりわかりやすく本性が浮き出てきますので、教えるのも楽しませるのも簡単になっていきます。
その代償として「冷たい人」とか「ほったらかしにされた」とか文句を言われたりしますけどね。
僕は昔、外人も教えていたのですが、冷たい人とかほったらかしにされたとか、一度も言われたことありません。
外人は教えてもらったことができなかった場合、全部自分のせいにします。
こっちだって適当に教えているわけではないんだから、そりゃそうだ。
でも、日本では丁寧に丁寧にやってもそれが普通なんです。
僕にはそれがものすごい違和感があります。
日常生活していても、おかしいなあと思いますねえ。
バスに乗ったら「車が止まってからお立ちください」と毎回アナウンスされますけど、大人なんだから、そんなのいちいち言われなくてもこっちで調整しますよねえ。
商業施設のトイレに入ったら、手の洗い方をデカデカとプリントして貼ってあったり、トイレットペーパーの芯を変える方法をわかりやすいイラストでプリントして貼ってあったりと、大人をバカにしてんのかなと思いますねえ。
施設の説明をしてくれるスタッフが、シャワー室で蛇口を指差しながら「こっちをひねると熱いお湯が出ますので、こっちをひねってちょうどいい温度に調整してから浴びてくださいね」と言っているのを聞いた時は、こいつ頭おかしいのかなと思いましたねえ。
テレビを見ていても「真似しないでください」とテロップがでたりするけど、真似するかしないかは見て判断しますねえ。
今の日本人は理解できないんですかねえ。
書店に行けばわかりますが、「ノウハウ本」ばかりが店頭に並んでますねえ。
売れてるんでしょうねえ。
事実を調べ、整理し、自分の頭で考えるということができない証拠ですねえ。
ぶっちゃけ、丁寧親切を通り越して、大人を「幼児扱いする国」になってますよねえ。
海外でこんなことやってる国ないですよねえ。
こんなこと続けてたら危機管理能力がなくなって、自分の頭で考えなくなって、思考力が衰えていって、
人間がダメになっていくのがわからないんですかねえ。
サンライズでは「大人を大人として扱います」ので、大人が普通にわかることをいちいち言いません。
でもね。
こっちもサービス業ですからね。
希望は聞きますばい。
「あたい、まだまだ子供でちゅから、幼児あつかいでお願いちます!」
と言ってもられえば、無料で「幼児扱い」が可能です。
お気軽にお申し付けくださいませ。
予定です。
土曜日、男、男、男、男、女。
スタッフ、男、男。
日曜日、志賀島トライアスロン。
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