素潜り講習は今年初である。
今年はまだ2名程度の申し込み。
二年前と比べると激減である。(講習料金をグッとあげた)
でも、そのくらいでちょうどいい。
「ちょっくらやってみるか」と気軽な気持ちで受けに来る人が増えすぎると、いかんせん講習が雑になってしまう。
真剣に上達したい人に迷惑がかかるのだ。
全工程を僕一人でやるんだから、年に5人くらいが上限なのである。
講習生はイルカと泳ぐことに情熱を注ぐひとみさん。
素潜りの基本は息を止めること。
フリーダイバーが行うオーソドックスな方法と実際の海でよく使う応用的な方法を組み合わせてやってみる。
普通にやったら30秒。
どれだけ伸びるのか?
嘘みたいな話だけど、5倍伸びた。
2分30秒!
人間の潜在的な能力はすごいもんだ。
やっぱり海から生まれたんだねえ。
耳抜きも練習してみる。
素潜りにおける耳抜きはスピードが必要。
しかもヘッドファーストで入るので、スキューバダイビングよりも断然難しい。
ひとみさんはプールに潜るのも、マスクをつけるのも、フィンをつけるのも、ウエットスーツを着るのも初めて。
もちろん耳抜きも。
それでもできるようになる。
それがサンライズ流。
そういえば、サンライズに来る人たちが素潜り講習に興味を示さないのは七不思議の一つ。
この素潜り講習はあらゆる角度から上達に導くかなり有意義な講習だと自負している。
僕が素潜り初心者だったら絶対に受けたいと思うことだろう。
他所ではこんなふうに教えてもらえるところはないと断言してもいいからだ。
ここまで上が暑いと、プールの中がとても快適。
これは立ち泳ぎの練習。
ウエットを着ているとなかなか難しい。
フィンキックの練習は立神岩で行なう。
天気もいいし穏やかなので、メジナでもみようという魂胆である。
大潮で引いていたので、岩がむき出し。
でもこの石はグリップ効くのでそれほど滑らない。
プールよりも格段にぬるい海水。
海の中を実際に覗くのも初めてのひとみさん。
人生初の海が立神岩なんて素敵やん。
透明度も良く、流れもうねりもなかった。
疲れたら岩の上で休んだ。
たった一回の講習で、プールで真水に、海で海水に慣れることができた。
でも、水深5m潜るためにはもっともっと慣れておかないといけない。
素潜りはとにかく水に慣れておかないと始まらないスポーツなのだ。
立神岩は海藻が生き生きしていてメジナが多い。
サイズはともかく口太も尾長もわんさかいる。
馬渡島よりも松島よりも明らかに多い。
決めた。
僕はできる限り立神岩に行くのだ。
RIO