11月に入っても水温は高い。
いまだ、20度前後をキープしている。
20度といえば、梅雨の時期とほぼ同じだ。
やがて、1月、2月に寒波がやってきて例年通り下がっていくと思われる。
しかし、白瀬のクロダイたちは真冬になっても浅場に居残ってエサを追っている個体が増えている。
何十年後、何百年後、「乗っ込み」という言葉がなくなるかもしれない。
昨日の白瀬は南東の風が強く、水面がザワザワしていた。
南東からの風は、どれだけ強く吹いてもうねりにまで発展することはない。
しかし、講習には適していないのは確かだ。
初めての海であればなおさらである。
ゆうかさんは、フィンを履く作業で体力の60%くらいを使っていた。
(フィンを履くコツの一つは、股関節を柔らかくするためのストレッチをすること)
最初、7キロプラスアンクル1キロで潜航した。
しかし、どうやっても潜れず、パニックになってしまった。
中に薄いトレーナーしか着ていないのになぜ潜れないのか。
ドライが大きいせいなのか、空気を吸いすぎているせいなのか。
何度も一緒に潜らないとわからない。
結局、2キロ足して、9キロプラスアンクル1キロで潜れるようになった。
体が水底に着くと、ゆうかさんの気持ちがスッと落ち着くのがわかった。
足が何かに触れるというのは、ダイビングにおいての精神安定剤だ。
ドライ特有の動きづらさにも慣れてきて、中性浮力を作って泳げるようになってきた。
なかなかいい調子。
最も怖がっていたマスク脱着は、ざいちゃんとサクサクの結婚披露宴場で行った。
水深が6mあったので、ずっと不安がっていたが、冷静に終えることができた。
素晴らしい。
寒い時期はダイビングのインストラクターの体力と気力がみなぎっているので、丁寧に教えてもらえる。
しかも、マンツーマンになる可能性が高い。
夏と違って大汗をかかないし、熱による疲労度が少ない。
ドライで講習を受けていたら、ウエットスーツは楽勝だ。
僕は常々「夏にダイビングをやるもんじゃない」と思っている。
夏はエアコンの部屋に入り、魚の本でも読んで、夕方の涼しくなった頃に潜るのが一番いいよね。
RIO