子供の日。
もともとは錦江湾へのロングデイトリップを企画していました。
錦江湾の特徴といえば、
いきなり落ち込むダイナミックな地形、無数のアカオビハナダイの群れ、緑色の雲海のような海中景色です。
それに加えて、福岡からほとんど高速道路でつながっているため、到着が早いという利点もあります。
しかし、時はGW。
桜島のフェリーで120分待ちしないといけないらしく、時間が読めないのでやめた方がいいとのことでした。
ハイエースは熊本で28万キロを達成しました。
事故なく、故障なく、30万キロになってください。
現地ショップさんの提案。
黒潮が入って、透明度が上がり、水温もあがっている、「みなみ薩摩笠沙」はどうですか?
提案を快く受けいれ、生まれてはじめて足を踏み入れるみなみ薩摩。
ものすごく遠いのかと思いきや、ちょうど4時間で到着予定。
5時30分に天神を出て、お昼ご飯買って、休憩入れて10時到着。
早く着きすぎて、現地ショップさんはまだ1本目から帰ってきてなかった。
だれもいないのどかな公園でブランコしたり、すべり台滑ったり、てんとう虫つけたりしました。
「公園で 毛玉の足に ひっついた なんとおもった それラムの脚」
30分後、現地ショップのスタッフが帰ってきました。
まずは免責同意書を書きました。
玄米はたんぽぽの羽のようにどこかに飛んでいってました。
10分後、玄米は戻ってきました。
全員揃ったので港に向かいました。
車で5分くらいのところに広い港がありました。
縁起のよい名前、大当港。
足元ふわふわ手づくりポンツーンを渡って、器材を運びます。
玄米はロクハンを着る時シャワーを浴びたので体が濡れていました。
なので、ひとりだけ現地ショップさんの車に乗せられていました。
ボートに荷物を積み込んでいる時、現地スタッフさんが玄米を車からおろすの忘れていたらしく、
「あっ!玄米さんを車の中に置き忘れてしまった」と言って、車に走っていきました。
覚えてもらいやすいあだ名つけてよかったです。
ベルト短くて、腹まわりません。
本人は面白くしようとは思っていないけど、なぜか笑ってしまうたつぼう的要素が彼にはあります。
こっちゃんはそれどころではなく、それとなくひさびさボートダイブに緊張していました。
まだ慣れていないドライスーツは一旦やめておいて、ウエットスーツで潜りました。
ポイントまでは15分で到着。
ガイドさんのブリーフィングを聴きます。
ガイドさんのZEROのスーツのやれ感がすごかったです。
ここまでなるには何本潜ればいいんだろか。
こちらベテラン組は「ちゃんと楽しませてくれるんでしょうねぇ」という顔で聞いていました。
本日54歳のてるちゃんはそんなこと思ってない顔で聞いてました。
1本目は「沈船」
全長40mの船を水深15mのところに沈めて魚礁化させています。
はぐれたら、沈船のどこかについているアンカーロープを探してゆっくり浮上しましょう。
砂地に流され沈船を見失ってしまったら、上に漁船などが通っていないことを確認して(音でわかる)、ゆっくり浮上してボートまで泳いでください。泳げなかったから迎えにいきます。
波なく、流れなく、初ボートの玄米にはベストなポイントでした。
沈船のトップは水深7m。
こんなに浅いのに、こんなにでっかい沈船はめずらしいです。
沈船って大体深いところに沈めることが多いです。
浅いと波やうねりで船体が崩れてしまうから。
船体の上には、普通のウツボが隠れていました。
ウツボは釣り人が多いところにたくさん住み着きます。
釣り人は、エサを撒きますし、釣れた魚をリリースするからです。
釣れた魚は口のところにハリがかかっていたとしても、一度ハリを飲み込んでいることがあります。
ハリを飲み込んでいても、合わせをいれるとハリがずれて口のところにかかることがあります。
でも魚はエラが傷ついているので早死にします。
ウツボは弱った魚大好きなので寄ってくるわけですね。
船体の壁にアオウミウシ(沖縄にはいない)いました。
サイズは最大サイズの10センチ。
サキシマミノウミウシ(沖縄だとレア種)もいました。
と、思ったらニシキウミウシ(熱帯では普通種)もいました。
そして、ミヤコウミウシ(玄界灘で見れる色)がいるということは、
温帯(日本の海)と熱帯(沖縄)が混ざり合っている証拠です。
写真にはないですが、温帯の代表種メジナやカサゴもたくさん泳いでいました。
坊津だと黒潮が当たりまくるので、温帯の生物はほとんどいません。
魚が多くて有名な「男女群島」も南さつま側の海域なのでこちら側は魚種が豊富ということなのでしょう。
温帯と熱帯が混ざるみなみ薩摩はこれから潜っていきたい海域のひとつになりました。
ホウキムシ(しろ)とワモンツツボヤ(あお)がいました。
対比が綺麗でした。
ホソウデアライボヒトデ
このヒトデは奄美大島〜八重山諸島で見られる熱帯のヒトデです。
50センチ級のイシガキフグがいました。
この日は前日まで入っていた黒潮が入っておらず透明度は5m〜8m。
濁っていたので近くまで寄ってきました。
イシガキフグはとにかく顔が可愛いですね。
固まった船尾のプロペラ。
底の方には魚は群れていませんでした。
上の方が魚たちは好きみたいです。
船首につきました。
疲れたので座ってみました。
無重力じゃなかったら怖くてこれできません。
後方の船室。
スカシテンジクダイが群れていました。
それを狙うアザハタの姿を見ると、屋久島のゼロ戦ポイントを思い出します。
沈船についたソフトコーラルも屋久島感満載。
元造船所勤務の玄米は船が大好き。
中に入りたそうにしてましたが、現地のガイドさんに要注意人物として注意深く見張られていたので無理でした。
くずれたら大変ですからね。
ここには2015年に笠沙地区で新種として見つかったコンゴウテンジクダイがいたみたいですが見つけられませんでした。
45分がすぎました。
そろそろダイビングが終わりの時間。
安全停止中、オキクラゲ(黒潮に乗ってやってくる)と
クリオネとトガリテマリクラゲを合体した形のクリイロカメガイがいました。
クリイロカメガイは浮遊系好きにはたまらない形状ですので、きちんとカメラに収めたいですね。
お昼ごはん休憩は最初の港で。
てるちゃんはAM6時に基山SAで購入したお弁当を車内で食し、AM9時30分に道の駅で買ったがっつり幕内弁当をまたしでも車内で平らげました。
なので、お昼ご飯は食べていませんでしたが、みんなからもらったおこわとさつま揚げをもらって食べていました。
五十四歳になっても食欲旺盛でいいですね!
てるちゃんは道の駅で買った山盛りポテトフライをみんなに振舞いましたが、らむちゃんに「いもはいらん!」と断られて
悲しんでいました😂(みんなに振る舞うなら、油分系炭水化物よりも肉とか魚の方がよかったでしょうねw)
でも、あとから嬉しい思いをしたのでプラマイゼロです😄
この様子はまた後で。
2本目は、沈船とは反対方向に15分ほど走ったところ。
水深6mから水深50mにそびえる「三角形のとんがった岩」に潜りました。
その名も高崎鼻大瀬。
ガイドの方のシェルドライのやれ感もすごかったです。
サンライズでここまでぼろくなったドライ着てたら「えらい使い込んだの着てますねぇ」って3人くらいには言われると思いますw
水面から水深5mくらいの上潮はがんがん流れていましたが、三角の下に降りると急に流れがなくなる不思議な地形。
水深15m付近にはコガネスズメダイがとムレハタタテダイが群れていました。
コガネスズメダイはダイバーで囲むとぐるぐる回って面白いと聞いていましたが、サンライズチームはそんなチームワークを
発揮するのは無理でした。
水深20mを超えると一気に透明度があがり、水温も18度までさがりました。
その境目あたりにサルパに似たケムシクラゲが浮かんでいました。
ケムシクラゲに似たサルパもいました。
この時期はどこにいっても浮遊系ですね。
水深30mまで降りると、カワビシャという深場が好きな魚が浮かんでいました。
石鯛にでかいヒレと口ばしをくっつけたらこれになります。
このへんまで来ると窒素酔いがやってきて、ぼーっとします。
ずっと深いので、そんなに長くは潜れません。
戻る途中、水深25m付近にイサキがいました。
イサキってこんな南にもいるんですよ。
ちなみに男女群島にもたくさんいます。
30分くらいでアンカーに戻ってきました。
こっちゃんは26分で残圧50に達したので店長と先にあがりました。
激流の中、安全停止をしてあがりましたが、トータル35分のダイビングでした。
ちょっと短かったけど、玄米は1本目よりも2本目の方が楽しかったみたいです。
日帰りで福岡に帰らないといけない我々はのんびりしている暇はありません。
素早く着替えて、あと片付けも急ぎ気味。
そういえば玄米いないなあ思っていたら、
玄米は知らないおじさんの1600本記念のお祝いに参加していたことがあとからわかりました。
両手をあげて喜んでいますね😂
だれなん?って思われてますよw
温泉に入って、鹿児島の谷山まで戻りました。
谷山にある有名なとんかつ屋で30分待ちをくらいましたが、その間にログをつけました。
ようやく黒豚とんかつを食べることに成功して鹿児島を満喫しました。
最後に54歳おめでとうございました。
ショートケーキ2個食べて、プレゼントのプーさんグッズをもらって嬉しそうでした🐻
てるちゃんの今年の目標を聞きました。
「病気をしないように楽しく生きること」
というわけで、幸いにも一度たりとも渋滞にはまることなく、天神に戻ってきたのは0時15分。
15分すぎてしまいましたが、ほぼほぼ日帰りです。
時間も料金もコスパ最高のロングデイトリップにぜひみなさん参加されてみてくださいね!
RIO