高校生でも磯釣りしますし、素潜りだってやります。
そういう趣味は決して大人だけのものではありません。
たいせいくんは16にはみえない落ち着きと低音ボイスでイシダイを釣ったときのことをはなします。
そのいでたちは、がまかつのキャップとがまかつのTシャツをシックに着こなしています。
誰がどこから見ても、高校生とは思えない雰囲気を演出しています。
そもそも、イシダイみたいな魚を高校生時分から釣ろうと思ったきっかけはなんなんだろう。
僕が高校生のころからイシダイ釣りは難易度の高いベテラン磯師が釣るものばかりだと思っていたんだけれども。
ちなみに、イシダイ、イシガキダイ、クエを専門に狙う人のことを、底物師と呼ばれます。現在ではほとんどが60台以上の方が占めるシニアでマニアックな釣りです。
反対に、上物師とはメジナ、黒鯛、イサキ、ブダイ、ヒラマサ、ブリ、サヨリ、メバルなど撒き餌によってくるものを指します。
「イシダイ釣りはおもしろかですよ。一緒にやりませんか?」
令和の時代にこんなセリフを高校生から聴けるなんて、この仕事をしてきてほんとうによかったです。
もう生きている間には二度と聞けないかもしれません。
そんなわけで、僕はたいせい君と白瀬にて素潜り講習を行ったわけですが、この日は水中写真を一枚も撮っていません。
海の色がモスグリーンだったし、思ったより波がばちゃばちゃしていたのが要因です。
僕が教えることで精一杯だったということも理由としてひとつあります。
とにかく、たいせいくんは元気いっぱいに海を楽しんでいました。
最後は元気いっぱいに疲れてもいました。
そのぶん体いっぱいで吸収していました。
というわけで、高校生は細胞が若い分、覚えが早いんです。
僕も負けないようにがんばります。
今日はこのへんで。
RIO