志賀島(玄界灘沿岸)は8月の上旬から中旬にかけて透明度が上がります。
魚たちは浅瀬にやってきて、活発に動き出します。
まさに夏のゴールデンタイム。
8月中旬以降は水温が上がりすぎて、水が濁りますし、魚たちの動きも鈍くなってきます。
最近では年々水温が上がってきているため、7月中旬から下旬にかけてがゴールデンタイムになりつつあります。
玄界灘の沖に出ますと、またちょっと違いはありますが、水温変動により昔とは違うようです。
玄界灘の沖に潜る回数が少ないので詳しいことはわかりません。
これから少しづつ玄界灘の沿岸ポイントと沖合ポイントを通年通して潜りながら調べていきたいと思います。
(毎月開催のナイトダイビングはその一環です。)
1本目は以前から潜りたかった立神岩の沖合に沈む魚礁に行きました。
この魚礁は立神岩から泳いでいける距離であることは知っていました。
でも、まあまあ遠いです。
エアーをかなり節約していかないといけません。
今度行ってみようとは思うものの、行ったことがなければどこにあるのかもわかりませんし、魚礁の地形がどうなっているのかわかりません。
この日は平日。
サンライズを除いたお客さんは4名しかいませんでした。
「例の魚礁お願いできますか?」
「いいですよ!」
ボートリーダー兼船長のともきさんに快くOKをもらいました。
サンライズのリクエストは高確率で通してくれます。
いつもありがとうございます。
アンカーロープを伸ばして、浅瀬に船を泊めました。
初心者の方がいたようでして、魚礁の水深13mに行かせられないとのことでした。
ロープをつたって、100mほど泳ぐと砂地の中にポツンと見えてきました。
ちょっとワクワク。
魚礁。
くぐれるような大きなものもありました。
このあたりは流れが緩いのか、ちょっとどろっとした底質をしていました。
魚礁には海藻や生えものが色々ついていました。
さすが立神岩です。
ここには大きなクエ(アラ)が居着いているとのことでした。
ちょっと泳ぐとすぐ見つけました。
70センチくらいありました。
追いかけると砂地に逃げていきますが、すぐまた戻ってきます。
根魚は一旦居着くと、なかなか離れませんからね。
このクエは余程のことがない限り、この場所にとどまり一生を終えることでしょう。
よく見ると、このあたりはウミウシがたくさんいました。
きゅうさんはそういう嗅覚に鋭いので岩肌に張り付いていました。
ていうか、いつも張り付いているんですけどね。
クリアイロウミウシを見つけていました。
ウララカミノウミウシを見つけていました。
ハナオトメウミウシを見つけていました。
これなかなかいい写真ですね。
これもいいです。
なんかよくわからないけれど、すごいなあって感じですね。
生まれつき小さいキイロウミコチョウも見つけていました。
最後はウミウシのエサである海藻と同化していました。
ここまでくるときゅうちゃん自身がウミウシですよね。
これは3本目に撮っていたウミウシ写真ですが、背景もわかりやすくてすごい綺麗です。
芸術性まで上がってきています。
僕は、水中に入ってきゅうちゃんを見るとこれに見えてます。
雰囲気の話です。
そんな感じでほとんどの時間がウミウシダイビングになってしまいましたので、きゅうちゃんだけが大喜びの1本目でした。
次回、立神岩から頑張って漁礁まで行ってみましょう。
それでウミウシを見つけられたらもっと嬉しいはずです。
2本目はケーソン。
下げ潮の潮止まり付近。
ケーソンの南の壁面にイサキがいました。
これはイサキの群れに突入する前にケーソンの上で心の準備をしているところ。
下を覗くとわんさかいました。
ケーソンを降りていくと水深20mあります。
壁面にはびっしりイサキがいました。
潮が緩くなったのか、イサキたちが東の側面と南の側面を行ったりきたりしだしました。
ザザザザザザと音がする感じがしました。
イサキのサイズは30センチほどありました。
スズメダイやアカオビハナダイも一緒に群れたり離れたりしていました。
イサキを見るコツを教えておきます。
イサキの集まりそうなところ、イサキの通りそうなところを見つけてじっとすることです。
すると、ネイチャー映画を見るようにイサキたちの行動をつぶさに観察できます。
まとまったり、散らばったり。
これを見ていて思い出すのが山笠です。
(狭い道ではまとまり、広い道ではばらけますよね)
タツノオトシゴの場合だったら1個体をじっくり見ます。
じっと見ていると、頭に模様があるなあとか、体が大きいなとか思うわけです。
イサキの場合、1個体のイサキをじっと観察することはありません。
いっぱいいるけど全部で1個体。
山笠も同じですよね。
山笠をかついでいるおじさん一人を見てどうこう思いません。
大勢の人間が1個体となり、神輿(神様)が動いているわけです。
WE ARE ALL ONEですね。
イサキたちはケーソンの中にもいました。
志郎さんに聞いたところ、潮が止まるとこういう行動になるそうです。
イサキは群れが大きくなりすぎるのが嫌なのか、ケーソンからちょっと離れたところにも固まって群れていました。
こっちは完全なるイサキトルネードでした。
安全停止したくない。
つまり、上がりたくない。
イサキ祭り開催中でも、きゅうちゃんはウミウシに夢中でした。
なぜにこんなにもウミウシが好きなのか。
そこまでのウミウシ好きだと、初出のウミウシを見つけてしまうわけです。
唐津のスタッフの方も見たことがないウミウシでした。
あとで調べたらサンカクウミウシでした。
すごい。
こちら、せなコングが撮った写真。
アーティステック。
せなコングはこのブログを読んでいません。
読んでいない人のことは好き勝手に書いていいのがこのブログの掟です。
彼女に一言言っておきましょう。
せなこんぐメーン!
なんで人の話をすぐ無視するメーン!
聞いていても適当に返事するのはなんでだメーン!
おれはキミのお父さんじゃないメーン!
呼子の港に戻ってお昼ご飯。
今日の献立は豚肉のご飯と中華風スープでした。
とっても美味しかったです。
この港で他県から来ていたダイバーが二人、船から降りました。
最後のダイビングがめちゃきちゃ綺麗だったのに。
残念ですね。
泣く子も黙る、馬渡島の「大瀬」を潜らないなんてダイバーとしてありえないぜ。
南風が強くなってきたので、いけないかと思ってましたが行けました。
強運の持ち主は誰でしょうか。
透明度は13mほどありました。
上げ潮の南風。
暖かい潮が入ってきていて、水温は26℃近くありました。
壁面に沿って、右回りで回っていきます。
こちらには穏やかにネンブツダイ系の魚が群れていました。
水深18m。
元気なソフトコーラルがありました。
10分泳ぐと、つるつる岩肌ゾーンに入りました。
断崖絶壁です。
ここから落ちていくと水深40mほどあるそうです。
水中じゃなかったら死んでます。
ここでもきゅうちゃんは岩にへばりついていました。
ウミウシいない時は、こういうのを撮っていたようです。
やがて、ウミシダゾーンに入りました。
キサンゴもすごい。
辰ノ口のお花畑(キサンゴゾーン)と比べて、10倍くらいありました。
潮が当たるエリアにくると、グルクンが群れていました。
そこにキンギョハナダイとスズメダイが混じってきました。
キサンゴと同じ色のキンギョハナダイ。
メジナ、キビナゴ、イサキ、ニザダイ、アジ、キンメモドキ、ネンブツダイ、アカオビハナダイ、ソラスズメダイの群れも混ざってきました。
「アジアの海」のごっちゃ煮でした。
ここは独立礁のため、魚たちは瀬から離れることはありませんので、近くまで寄れます。
この凄さが写真では伝わりにくいですね。
写真で伝える難しさが写真の面白さなんでしょうね。
カラフル全開なのもあまり伝わっていませんね。
ワイドの難しさ。
水中音楽が聞こえてきました。
ゴールです。
1周ゆっくり泳いで45分かかりました。
潜水時間の80%くらいは、魚がたくさんいるところを泳げました。
さすがRIO先生だなあと思いました。
30センチくらいまでのメジナは浮いてきていました。
それより型のいいメジナは10m付近を泳いでいました。
ここでメジナを釣ろうと思ったら、小魚たちにエサをとられてしまうので難しそうですよね。
でもちゃんとやれば釣れます。
やり方については割愛します。
ここにはオキマツゲがいました。
クエもいました。
この姉妹は最後の最後まで潜っていました。
船上にいたともきさんに、音楽を消そうかwと言われていました。
帰ってきたら、梅雨明けのような空が広がっていました。
シャワー室の前にサメに食べられたようなウエットスーツが干されていました。
誰のかと思ったら、せなさんのでした。
脱ぐ時にビリッとやってしまったそうです。
せなさんは、世界一スーツ運に恵まれていない女の子です。
以前、ドライスーツを修理したあとすぐ猫にやられて穴が開き、直したら再度猫にやられて結局新しいドライ買い直し。
今回も直したあとにまた破れて結果買い直しの可能性大でしょう。
なんでそんなに運がないメーン!
日頃の行いが悪いメーン!
唐津ボートダイビングではガイドがつきませんので、志郎さんにボートダイビングの地形を習いました。
まじでめちゃくちゃ詳しかったです。
こんなに詳しいとは知りませんでした。
でも、立神岩周辺は志郎さんと一緒に潜って一回教えてもらいたいですね。
教えてもらった上で色々開拓していく方が安全ですし、近道です。
なんでもまずは基礎土台から。
というわけでいかがでしたでしょうか。
写真がいっぱいで書くの疲れました。
せなさんは読んでいないので、もっと色々書こうと思ったのですが、妹経由で知られるとまずいのでこのくらいにしておきました。
次回のボートダイビングはもっと色々見れるように頑張ります。
RIO