今年は異常発生的に数多くの素潜り講習生を教えてきました。まだ6名ほど完了していませんし、まだまだ問い合わせもあるわけですから、ほんとすごいことです。
でも、9月いっぱいで目処がつくという店長の言葉だけを信じてがんばるしかありません。
さて、今日はたくさん潜ったからこそわかる「素潜りの講習がしやすい場所ランキング」をつけてみたいと思います。
何にでもランキングをつけてしまうのは僕の昔からの癖なのですが、興味のない方は遠慮なくスルーしてもらってかまいません。
ちなみに素潜りの講習は昨年までは国富のプール、今年から志賀島、唐津、辰ノ口でやっていますので、すべてひっくるめてやっていきます。
では、発表。
一位 辰ノ口
二位 唐津 家康
三位 黒瀬
四位 唐津 捨て瀬
五位 恋の浦
六位 白瀬
七位 国富プール
八位 呼子灯台(やったことないけど確実に最下位)
これにはロケーションだけでなく、体へのダメージ、意思疎通のやりやすさ、上達しやすさ、生物の観察しやすさも含まれます。
あくまで同じ条件下であると仮定しております。
僕なりにではありますが、推敲に推敲を重ねた結果です。
僕のなかという限定された範囲ではありますが、季節が変わったとしても、この順位は変わらないと思います。
下位グループに関しては、若干の入れ替わりはあるかもしれませんが、これで一応の決着をつけておきます。
この順位の理由については僕のなかの感覚的な部分が多く含まれてはいますが、かえってそれが合理的だったりします。
順位の正当な理由について気になる方がいたら直接ご質問ください。同意が得られるように説明できるかどうかわかりませんが一応お答えはいたします。
2020年9月23日は
映えある一位のポイントで講習をしてきました。
しかも、穏やかで透明度も悪くないという好条件でした。
西口から中央口の水深5mラインを連続で潜っていたのですが、いつしか耳が抜けない、そのせいで耳が聞こえづらい、頭もふらふらすると困り顔になったひろこさん。
その症状の重さにぐったり。
堤防の上で寝転んでしまいました。
原因を調べてみますと、ひろこさんの顔の中心に鎮座している平べったい富士山のような作りをした鼻が関係しているようでした。
旦那様から誕生日プレゼントでもらったTUSAパラゴンが大きすぎて、マスクのうえから鼻がきちんとつまめていないことによる耳抜きの不具合です。
鼻がつまめないとつばを飲んでやるしかありませんので、痛くなることも当然ある。
とはいっても、ひろこさんの鼻がそんなに小さいというわけではなくて、日本人にしては平均的ですから、パラゴンは大きいタイプだということです。
素潜りにおいてひとつでも不愉快な器材を使うと言うのは身体的ポテンシャルを下げる大きな原因。
スキューバよりもそれは顕著です。
ダイビングの器材というのは、試着して、カタログを見比べて、レビューを見て、見極めたとしても一定の確立で失敗します。
ややこしい買い物なのです。
失敗の確立を減らすためには、
長い年月をかけて様々なフィールドで潜りこむ。
自分だけの潜り方と楽しみ方を確立する。
メーカー各社の器材の傾向と特徴を頭に叩きこむ。
自分の肌にあった器材を選べる審美眼はその域に到達した人でないとわからないものです。
それでも少しは失敗するわけですから、基本的には専門家の意見も聞きながら買ったほうがいいと思います。
専門家というのは、これまであなたと一緒に何度となく潜って、身体的特徴、精神的特徴、今後の目標をきちんと理解している人のことです。
しっかりヒアリングして、あなたの潜りを見てくれた人のことです。つまりは親身になって問題を解決してくれた人です。
そういう意味では、器材量販店にいるのは専門家ではありません。
あの方達は、自社が売りたい器材を売る専門家です。
売り上げ目標を達成する専門家といったほうがいいかもしれません。
そんな方達はあなたの潜りがどうかなんて気にしていませんし、これから先どうなっていくのかなんてもっと気にしていません。
そんな暇があったら商品を並べて、接客しないといけないんです。
それが彼らの仕事なのです。
TUSAのマスクを貸してあげました。
これは日本人にとっては名作のマスクだと思います。
僕も最近このマスクを改めて使いだしたらその素晴らしさに驚嘆してしまいました。
ちなみに、一緒にプレゼントでもらったというスノーケルは近頃では珍しいドライ構造だったので素潜りには適していませんでした。
代わりにTUSAのスノーケルも貸してあげました。
こちらのスノーケルもまあまあの名作です。悪くありません。
ポイントも東口に変えてみました。
恐ろしいほどに耳抜きがしやすくなったみたいで、すんなり潜れるようになりました。
ヘッドファーストでも耳は抜けました。多少やりずらかったみたいですが、とりあえずは抜けたわけですから上出来です。
潜るほどに耳抜きに慣れてきたようで、ひろこさんの水中に沈み込んでいくスピードはぐんぐん増していきました。
最終的には15.5mまで記録を伸ばすことができました。
二回目の講習で15m越えはすごいの一言です。
しかも女性ですからね。
屈強な体つきの男性だってここまではなかなかいけません。
「午前中のあの悔しさはなんだったんだ。あのマスクのせいで!SIT!」
潜水時間も1分を超えてきていました。
この調子で数回練習すれば、水深20mは楽勝でみえてくると思います。
ひとつ思ったのが、
人よりも泳ぎがうまくて、息が長く止められるというポテンシャルをもってすれば素潜り基礎コースの効果を実感してもらえる。
逆に、ここまでうまくなっていないと素潜り講習の効果は実感しずらい。
なるほど。こういうことかと、膝をうてるようになるためには、ある程度のスキルと経験が必要なんですよね。
次回が最終日。
地道な陸上でのトレーニングがんばってください。
RIO