現実的なことばかり書いていると、非現実的なことが書きたくなってくる。
むかし、むかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
おばあさんが川へ向かうとちゅう、山の向こうから大きな桃が転がってくるのが見えました。
大きな桃はごろりんごろりんというおそろしい音を立てて、まっすぐおばあさん目掛けてころがってきました。
おばあさんは寸前のところで桃をよけました。
大きな桃はおじいさんが育てていた大きなすいかのところへと転がっていきました。
どかーんという大きな音を立てて桃とすいかはぶつかって真ん中からぱっくりと割れました。
すいかの赤い汁と桃の白い汁が混ざり合い、まるで香水のような匂いがあたり一面に広がりました。
その匂いに誘われて、黄色と黒の大きなハチがやってきました。
ハチはぶんぶんと飛び回りなにかを探しているようでした。
「やい。おばあさんや。わたしの相手はどこにいるんだ?わたしはお婿を探しにきたんだよ」とハチは言いました。
「そんな剣幕で上からものを言われたんじゃ話すこともままならないよ。おりてらっしゃいな」とおばあさんは言いました。
するとハチはお腹の色をマグマのような赤色に変えておばあさんの顔めがけて飛んできました。
そしておばあさんの右目に鋭い毒針を突き立てました。
おばあさんは片目が見えなくなってしまったまま、おじいさんのところに帰りました。
「ばあさん。どうしたんじゃ。右目がつぶれてしもうとるじゃないか。これではもう大好きな編み物もできんではないか」と、やさしいおじいさんは心を痛めました。
そこでおじいさんは大きなとっくりに強いお酒をいれて、それをハチに飲ませて懲らしめてやろうと思いました。
翌朝、おじいさんはスイカと桃のところにいきました。
ハチはその上をぶんぶん飛び回っていました。
「おじいさんや。わたしの婿はどこにいるんだ。教えてくれ」とハチは言いました。
「お前さんの婿はこの中におるんじゃ。このとっくりの中に入ってみなされ。」とおじいさんは言いました。
ハチはおじいさんの言ったとおりにとっくりの中に入っていきました。
「暗くて見えんぞ。まだ奥の方か?」とハチは聞きました。
「そうじゃ。奥までいったらいいんじゃ」おじいさんは言いました。
ハチはよくわからないままとっくりの奥まで降りていくと、お酒の匂いに酔ってしまいました。
ハチはふらふらになってとっくりから出てくることができなくなってしまいました。
「おまえさんは罪のないおばあさんの目をつぶしてしもうたんじゃ。そこで一生暮らすがいい」
そうしてその村には、とくとはっちが生まれたのでした。
めでたし。めでたし。
ああ、くだらない。
〜昼休憩〜
3本目の前にお昼ご飯を食べる。
9時から潜りだしたのにそんなに余裕がないのは1ダイブが70分を超えているからだろう。
たけしの牙が片っぽ出ていてとってもキュートだったけれど遊んでやる余裕がなかった。ごめんよ。
〜きゅう、はま、大、てる、あすか、てんちょう、RIOガイド3本目〜
波はなかったけれど雨が降り出していた。
台風が近づいているのがわかる。
北口から潜ることにした。
最後だから僕の運を全部使って最高のガイドをすると約束する。
まずは王道パターンでミジンベニハゼにご挨拶。
小さいけれど数が多かった。
元気がよすぎてビンの外でお散歩しているやつもいた。
そのまま水深を保ってクロの巣までいこうかと考えたのだけれど、どうも気が乗らない。
一旦水深を浅くしてオーバーハングを通り抜けて、割れ岩に行くことにした。
すると割れ岩の上にはフジナミウミウシの姿を認めることができた。
2匹かと思いきや3匹群れていた。(後々、あすかが4匹目を見つけた)
これが長崎ツアー打ち上げ花火のラストシーンのはじまりだった。
そのとなりには普段お目にかかれないワカウツボの姿があった。
年に一回見れるかどうかのレア種だ。
その岩の下にはモズクショイがいた。
派手な藻をまとっていた。
店長はそのカニにおおはしゃぎだった。
藻をまとったモズクショイを昼間に見るのはむずかしい。年に1回みれるかどうかの生物である。
そのとなりにはハナミノカサゴのビッグサイズが泳いでいた。
こんな立派なサイズも普段なかなか見ることができまい。
なんでこんなに面白い生物が一堂に会したのか、その理由はよくわからないが同心円状的流れがここにはあった。
その隣には今にも生まれそうなクマノミの卵をみつけた。
毛羽立った毛布のように目が並んでいた。
数分後に生まれてもおかしくないくらいの気勢がそこにあった。
生命力だけで言えば、クマノミの卵が一番素晴らしかった。
6本の合計潜水時間は7時間15分。
クマノミの卵はその終わりを告げていた。
てるちゃんにその場でお褒めの言葉をいただいた。
ありがとうございました。
〜ログ付け〜
いつもの庄屋に行った。
台風だからか人がまばらだった。
あすかはあまりにも色々見たので何をみたのか覚えていない様子だった。
現実パフェ。
完食。
お店に戻ったのは20時。
大ちゃんはお留守番を頑張ったるーちゃんのためにアスレチック場を作っていた。
大ちゃんは人にはあんまり優しくないけれど、鳥には優しい。
るーちゃん。ぴぴ。
RIO