海で素潜りしたら、プールとは何が違うの? という
疑問にお答えしますと、まず「移動」です。
海況によってですが、長い時間、車の中に乗っていないといけません。

和気あいあいとリラックスできることもあれば、終始シリアスな雰囲気でおしゃべりが
ままならないときもあります。
その場合、「緊張状態」で海に挑まなければなりません。
シリアスそうな旦那が運転していても、ほんわか車内していることもあります。

サンライズは、バカのひとつ覚えみたいに「和気あいあい」しかできないので、
シリアスになることはほとんどありません。
海につきましたら、最も波がないところを選びますと比較的、
プールに近い環境で素潜りできます。
が、塩辛さは軽減できません。

ここは湾の中です。
素潜りは、扁桃体がいい状態ではないと、耳が抜けにくくなりますので、
まずは安心できることが大事です。

その環境づくりをするのが、素潜りインストラクターの役目です。
自分が上手に潜れるところを見せるだけではだめです。

そのため、たいていがっつりスキューバ機材を背負っています。
「なかしまさんは素潜りを教えるのに、なんでスキューバ背負ってるの?」
と思われることもしばしばですが、いたしかたありません。
湾を出ますと、波が出てきます。
流れもありますし、風も当たってきます。
ただようワカメのような気分で水面にいられればいいのですが、
普段、陸上メインで生活されておられる方にはなかなか難しいようです。

そういう場所で、何回かやってるうちに、だんだん動悸が早くなってきます。
息がもちません。次こそはと焦ってしまって血圧上昇。

足をぐちゃぐちゃに動かしだしたら、そろそろです。

一度、休憩して、再度同じ場所でリトライ。

最後は、気合い(無心)で行くしか上達の道はありません。
わたしはエンリッチの空気を吸いながら下で待ちです。
30分くらいすると、講習生はだんだんと海と馴染んできて、
ワカメに近づいてくるのですが、
ゆうりさんは、ひとりで水面にいることに孤独感を感じ、
こころが折れて涙してしまいました。
自然の中でひとりでいるという感覚は、人によっては恐怖になるのですね。
最後はオモリを外して、スノーケリングを楽しみました。
足がつくところで見れるお魚たちを観察することで、
海と一体化する感覚を感じてもらえたようです。
ワカメかクラゲになれるよう、たまには海にかよってみてください。
陸では得られない自分に出会えると思いますよ。
RIO


