こんばんは、もうすぐサンライズに連れて来られて1年の平社員のジーナだよ。
サンライズに来た時はまだ小さくて性別が分からなかったもんだから、女みたいな名前を付けられてたまったもんじゃないぜ。
ここではっきり言っておくが、僕は男だ!
昨日・一昨日と外は猛烈な寒波だっていうのに、入れ代わり立ち代わり人が来て僕のことを覗いて行くんだ。
立派な家に住んでるからかな。
その中でも日本アクアラングの営業マン田中さんはものすごいリクガメマニアみたいだった。
僕の姿をみて種類を言い当て、僕の性別もすぐにオスだと断言した。
そして僕の甲羅をまじまじと観察した。
気になって飯も食えねーぜ。
そう、僕の視力は最高に良いんだ。
人の顔もちゃんと認識できるんだぞ。
うわ。
ひょいと持ち上げられて甲羅を更に近くで見られた。
そして『甲羅がすごくきれいですね』と触った。
初めてリクガメを飼育してこんなに綺麗な甲羅に成長させるのは難しいんだと、ほとんどが栄養不足やビタミンD3不足で第二頂甲板が変形すると、自分の飼っているリクガメよりも随分と甲羅がキレイだと感心している様子だった。
店長はなんだか嬉しそうに僕の甲羅を優しくくすぐった。
僕は自分じゃ見えないからよく分かんないけど、店長が嬉しそうにしてたからなんだかいい気持ちになった。
それから目もウルウルで健康的できれいな目だって言われた。
なんでも田中さんは、色んな種類のリクガメを子供の頃から何種類も飼ってて、現在も飼育中なんだって。
店長は思いがけないところでリクガメ友達ができて、飼育の注意点とかお勧めの床材や保温器具なんかを語り合ってなんだか楽しそうだった。
僕はちゃんとご飯が貰えて、快適な気温と湿度を保ってくれたらなんだっていいんだ。
これからもよろしくたのむよ。