これまで【ウミウシ会】の名前で過去に4度開催してきたが、今回より【ウミウシ★ラボ】に改名し、ウミウシの捜索だけではなく、ウミウシの卵や餌となる海藻や動物の調査や、生態の観察をしていくことになった。
走り出したばかりで、まだ手探りだが、私たちのホームグラウンドの海の魅力であるウミウシについての知識を深め、一人でも多くにダイバーにウミウシの魅力を伝えていけるような活動を実施していきたい。
まず第一回目となるこの日は、現在観察できるウミウシ類を調査してきた。
●実施日:2020年5月2日
●気温:26℃/晴れ
●水温:水面20℃/水中16℃
●波浪:南東1m
●潮汐:長潮(満潮16:32/干潮10:57)
●参加者:会長・副会長・中島・前田
●調査エリア:志賀島・白瀬
①ウミウシ岩・P8
②イカ玉瀬
③四つ岩(フォトダイブの為、未調査)
●観察できたウミウシの数:36種
≪結果≫
本来、一番ウミウシの多い4月に開催したかったのだが、新型コロナウイルスの影響等で開催時期が遅れてしまい水温の上昇でミノ系のウミウシが殆ど見られなかった。
昨年、P3でしか観察できなかったクロコソデウミウシが今年はあちこちで多く見られた。
この冬~春、シロイバラウミウシも例年より多く見られた。
夏のウミウシであるコモンウミウシが既に多く観察できた。
去年より通年観察できたムカデミノウミウシは、体色や活発さ、大きさなど個体差が大きい。
深場を好むと思っていたセンヒメウミウシやゴマフビロウドウミウシが浅場のウミウシ岩やゴロタ場で観察できた。
ウミウシの卵が多くみられた。
≪所見≫
年によって観察できるウミウシが違うのは、餌となる海藻や何らかの海流の変化なのだろう。クロコソデウミウシの好むコケムシは今シーズン多かったように思う。
卵が多かったことから、ウミウシの繁殖行動、産卵や捕食行動、死に至るまでを今後観察したいと思った。
次回は水温が上がった夏のウミウシ達の捜索、観察に加えて、生態の観察もしていきたい。