2日目の朝。
起きたらドローンが飛んでいた。
あまり寝れなかったので、頭が痛い。
朝ご飯を作る係。
めぐ 味噌汁と魚担当。
こなつ めぐのアシスタント担当。
前田 おにぎり担当。
朝ご飯を待つ係。
ふー 監視担当
朝にあう音楽を流す係。
RIO DJ担当
その他 たつぼう。
朝ご飯係のおかげで、気力はみなぎった。
昨日行った「さざんせととうわ」で現地ショップの人と合流することになっていたけど、集合は10時と遅く、そのわりに早起きしたので、島をめぐってから行くことにした。
帯石観音がある寺。
山の上にあった。
割と立派な寺院。
弘法大使は日本中、どこでもいったんだろうな。
ここを見れた時間は15分。
それ以上見ると集合に間に合わなかったので、ささささと回った。
なので、詳しくはわからない。
次回、ゆっくり調べることにしよう。
現地ショップの人と合流して、ハワイ側のビーチに向かった。約20分で到着。
ここは沖家室島(オキカムロシマ)というのが対面にあり、その先にはDASH島がくっきりと見える。
DASH島は愛媛県側の瀬戸内海にあるのだ。
潜るポイントは、半分囲まれた穏やかな内湾。
昨日あれだけ荒れていたのが嘘のようだ。
ちなみに荒れて潜れないのは、年に四回くらいしかないらしい。
その一回が昨日だったのだけれど。
今回潜るのは湾の左側。
沖に見える小さな岩の下には、ニホンアワサンゴの聖地がある。
ということはあそこまで泳ぐわけだ。
距離は白瀬で例えると、エントリー口から、P2に行くくらい。
ここで普通に潜れるようになったのは、ここ十年くらいのことらしい。
それまで、オーナーの小川さんは、漁師たちとの間で仁義なき争いを繰り広げていたとのこと。
ちょっと物騒なことも起きたらしく、弁護士を立てての大騒動だった。
そういった経緯から、お金さえ払えば誰でも潜っていいですよ的な志賀島や辰ノ口とは違い、ポイントを愛する気持ちがひしひしと伝わってきた。
小川さんが言いたいことを要約すると以下の二点。
・砂地にもジョーフィッシュが巣穴を守っているので、基本、着底しないこと。
・アワサンゴとメバル。アワサンゴとウミウシ。アワサンゴとハゼ。みたいにアワサンゴを背景にいれることで周防大島にきたんだということが写真を見ただけで伝わるから、是非そうやって撮ってほしいとのこと。
僕は、阿部カップに参加している気になってしまった。
1本目。
デカチーム三人は小川さんについていって魚を教えてもらう。
チビチーム三人は、女性スタッフのまゆみさんについていって、ウミウシを教えてもらう。
もちろん、2本目は交代する。
湖みたいなツルツルの水面からエントリー。
やっぱダイビングはこれだよなと思ってしまう。
荒れていたり、流れているところで潜るのもダイナミックでいいんだけど、この歳になってくると、イージーなところで、生物たちとがっぷりよつで向かい合うのが性にあってくるものだ。
エントリーするだけで、にやけてしまう。
ここでは水面移動はしないらしい。
予想してみるに、漁師たちとの争いをふたたびおこさないためか、浅瀬にいる生き物を観察してほしいためか、
ダイビングの時間を短縮したいためか(水面を泳ぐとそれだけ海にいる時間が長くなっちゃうからね)、おそらくその三つのうちのどれかだろう。
とにかく、水面を泳がなかったので、ウミトラノオが綺麗にみれた。
トラの尻尾みたいだから、ウミトラノオ。
今年にあっている。
いろいろな海藻がおり混ざっていた。
水温が11度と、志賀島の最低水温くらいしかないから、海藻が元気なんだろうな。
ひと昔前の志賀島を思い出す。
瀬戸内海産のワカメ。
歯ごたえがやさしそうな感じ。
キヌバリが美しかった。
半透明の美である。
線7本が日本海バージョン。6本が太平洋バージョン。
これは完全に7本です。
海藻の森だけでも十分楽しめそうだったけどね。
まずは、アワサンゴゾーンに向かう。
砂地と岩の混ざったところに出た。
そこにはジョーフィッシュがいた。
たつぼうとドライがまったく同じのオーナーの小川さんがライトで教えてくれた。
昨日、荒れたから、ひっこんでしまって、少なかったけれど一応見れた。
オーナーの小川さんは、僕たちの様子を逐一観察していた。
着底していると、容赦なくぎろりと睨まれる。
魚に触ろうとすると手を払われる。
ついてこないと仁王立ちで待ち構えている。
ここでは、刑務官と服役囚みたいな関係なのだ。
敬礼!!
玄界灘のメバルと違って、胸板が薄くて、色白のメバルたち。
僕は背後から獲物をおそったりしなさそうなオプティミスティック的雰囲気のある、このメバルたちを心底気に入った。
小川さんは、玄界灘によくいる気苦労の多い、真っ黒に日焼けした肉体労働型メバルたちの方が親密になれそうな気がした。
アワサンゴとコケギンポ。
こうしてみると確かにいいとおもう。
コケギンポの背景には一番いいんじゃないか。
アワサンゴとフグ。
ショウサイフグかな。
魚だってふわふわのベッドで寝たいんだ。
寒い時期はアワサンゴの中にいる褐虫藻が弱って、別の生物が居着くことがある。
その一例がこれ。
ホウキムシ。
サンゴの中に住み着いて動こうとしない。
でも、夏になると褐虫藻が元気になって、ホウキムシはどこかに追いやられてしまうらしい。
ちょっとかわいそうだね。
こんなに綺麗なら、このままでもいいじゃないかと思ってしまう。
このアワサンゴは寒い地域(寒すぎても生えない)に生えるサンゴで、唐津ボートでも普通に見れる。
けれど、これだけ群生して固まっているのはここだけらしい。
この圧倒的な量のおかげで、アワサンゴ本来の生態が観察できるのだ。
これは、東北などでみることができる「ユウダチタカノハ」という魚だ。
おとなしくてかわいかった。
睡眠中のアイゴみたいにじっとしていたよね。
これもちょっと寒いところでよく見れる「スイ」。
カジカの仲間だから、アナハゼに似ている。
僕は今回、新マスクに合わせてスノーケルも変えてみた。
このスノーケルめっちゃいい。
径が太いから吸いやすいし、曲がらないから水入らないし、弁が2個ついているから水が抜けやすい。
素潜り講習でもこれを使いたい。
僕は写真うつりが悪いらしいのだけれど、水中に入るとまあまあいいらしい。
なにかのキャラクターみたいだと褒められた。
小川さんは水中に落ちていた黒のスーパーミューダブルエックスの片方を拾ってあがってきた。
コケがしっかりついていたので、落ちて1ヶ月は経っていただろう。
僕たちは何も落とさない。
だって、怒られるから。
2本目はウミウシをみていく。
現地スタッフの人は生まれたてのカツオみたいに泳いでいくから、ついていくのが大変だった。
僕たちはここに住んでいるマコガレイみたいにゆっくり泳ぐことに慣れているのです。
ウミウシと思いきや、半透明の魚。
調べたけれど、わからなかった。
いたるところにいたハオコゼ。
隠れもせず、逃げもしない。
さあ撮ってくれって感じ。
これはアナハゼ幼魚。
アマモについていた。
かわいい魚が目白押し。
タツノイトコもいた。
ここからはウミウシ。
シロウミウシはブチが散りばめられていた。
穏やかなところで育つとそうなるのかな。
アリモウミウシもいた。
目がかわいい。
コノハミドリガイは色が薄い。
ナーチュラルカラー。
キイロウミコチョウは玄界灘と同じかな。
フジタウミウシは、玄界灘のものとは、ちょっと違うような気がしないでもないけど、同じような気もする。
これは同定するのに、やや議論したウミウシ。
結果、サミドリモウミウシと決まった。
まゆみさんに「サクラミノウミウシ」と教えられたけど、我々の中では「フタイロミノウミウシ」と決まった。
まゆみという名がつく人は全般的にボケる傾向にあるのか。
ちなみにですが、これは初めて見たウミウシです。
ヒラミルミドリガイかな。
たつぼうが撮ったメルヘンな一枚。
セトミノウミウシ。
セスジミノウミウシにちょっと似ていた。
ゴマフビロウドウミウシのシロ版。
このウミウシは正面から撮られるな。
オトメミドリガイ。どこにでもいるけれど、なにか。
シラユキウミウシ。
別にブログにのせてもいいでしょ。
90枚近く写真あるから、はぶけばいいんじゃないと思ったでしょ。
普通のやつも、のせるんですよ。
とはいえ、長くなりすぎている。
こなつが一番興奮していた生物で締めよう。
ウミナメクジである。
なめくじと聞くと、気持ち悪い気もするが、アメフラシの仲間。
貝をおんぶしているの?
目も見える。かわいい。
これはアメフラシかな。
お父さんかな?
ミズタマウミウシもいた。瀬戸内海にもいるんだ。ちょっと驚き。
というわけで、小川さんの仁王立ちに屈することなく、無事終了。
一緒に潜ったまゆみさんはコケの生えたウエイトベルトを拾ってあがってきた。
ウエイトも6キロついていた。
もちろん僕たちは落とさなかった。
だって、怒られるの嫌いだから。
温泉で塩を流しにいきました。
器材はもちろん洗えません。
そういうときは、寝るに限ります。
帰りながら、島を見て回る。
厳島神社。
しょうなん?ビーチ。
名前忘れたけど、立派なてら。
つくしを摘んで、たんぽぽの種を吹いて島めぐりはおしまい。
およその島の全貌はつかめました。
もっと深く知りたいところだけど、時間がないので、また次回。
さて、ここから4時間かけて、一路福岡へ。
着いたのは22時。
帰ってくる間に、ダイビングのことを考えていた。
ウミウシだけを、ゆっくり探したらトータル40種はいるだろうな。
1本目は浅場。
2本目は少し深場。
70分、二回潜れば、ジョーフィッシュもいるから、いい写真が撮れそうだ。
RIO