ウミウシというのは本当に不思議な生き物だ。
「貝の仲間」という一応のくくりはあるものの食性、生態、外見とどれをとっても個体差が大きい。
明確な共通点をあげろといわれれば、肉が柔らかくてゆっくり移動することくらいだ。
そんなウミウシたちは我々が住んでいる近くの海にたくさん住んでいるので観察も容易である。
そんな不思議なウミウシたちを見つけに僕はウミウシ初心者の三人と潜ってきた。

海藻が幾重にも重なっているところにウミウシは住み着いている。

ここの海はプランクトンが豊富でいつも濁り気味、四方を島に囲まれているためそれほどまでに荒れることがない。
海藻が生えやすい環境が揃っているのだ。

そのせいか非常に大きく成長したウミウシを見つけることができる。
7センチまで成長したシロウミウシは志賀島で見つけることはできない。

あまりに大きくなり過ぎてなのか、しっぽの部分にも模様がしっかりと入っている。おしゃれだ。

アベレージサイズが6センチ。

そんな成長したウミウシを食べにやってくるキイボキヌハダウミウシ。
こちらもかなりの大きさに成長している。

体液を吸っているだけなのに内臓が青い。
一見するとアオウミウシを丸呑みしたのかと思ってしまう。
志賀島ではなかなか見れないミズタマウミウシ。ここでは普通に見ることができる。
おそらくたくさん食べられているんだろうけどどんどん増えるのだろう。

アカボシウミウシ がクロコソデウミウシを襲っていた。
海藻を食べて成長する草食系のウミウシとウミウシを食べて成長する肉食系のウミウシはどっちが成長が早いんだろう。

ウミウシの卵だけを食べて成長するツルガチゴミノウミウシもいた。
ウミウシの卵ならどんなものでも好き嫌いなく食べるのか調べてみたいけど、まずはどうやって調べたらいいのかを調べないといけない。
長いみちのりになりそうだ。

そしてこちらは初お目見えの「キヌハダモドキ」というウミウシ。
キヌハダモドキはキヌハダウミウシと同じくウミウシを食べる。
モドキという名前は、ウミウシを食べるふりをして食べないような草食系ウミウシにつけた方がいいような気がする。

こちらもウミウシ喰い代表格のキンセンウミウシ。
ここはヒョウとチーターとライオンとジャガーとヒグマが群雄割拠する森なんだろう。
餌は多いがここで生きていくのは思っている以上に辛くて厳しいのかもしれない。

海藻を食べながら暮らすウミウシが余計に可愛く見えてくる。いやかわいそうにみえてくる。
こちらはクリアイロウミウシ。

こちらはイバラウミウシ属の1種3
初見のウミウシだ。
ふわふわの海藻の上でお食事中だった。

そして、一度消えたと思っていたツノザヤウミウシ が復活していた。
しかも3匹。
このクモの糸のようなふわふわの海藻はナウシカに出てきたオウムが出す金色の触覚のような治癒の働きがあるのだろうか。
ウミウシ喰いからは一応守ってくれそうではあるが。

トゲトゲウミウシは食べられそうになったらトゲを外して逃げるのだろうか。

これが見たかったしのさんは中性浮力を駆使して撮りまくっていた。

角度を変えるだけで面白い表情を見せてくれる。

そんなウミウシたちを砂を巻き上げながら観察する三人。


そしてしのさんが見つけた。
水深16mのところにいたセトリュウグウウミウシ。

これだけ離れていても形がわかるほどに大きい個体だった。
曲がってはいたのでまっすぐにしたいところだが、しのさんのカメラポリシーは動かさないでそのまま撮ること。
とても紳士的なカメラマンなのだ。

こちらは紳士的ではないカメラマンが撮った写真。
パチリ。

そんなわけでお別れだ。
遠目にみると違和感はないのが不思議だ。



