僕は「メジナ」という魚が世界で一番好きです。
メジナ知ってますよね?
辰ノ口の割れ岩やクロの巣、一本根なんかに行くと見ることができます。
体色は濃いブルーなので潮の色に紛れます。
水中で見ようと思ったら目を凝らさないといけません。
警戒心が強いので、写真を撮るには向かない魚です。
九州では「クロ」、関西では「グレ」「口太」と呼ばれます。
瞳はまん丸でエメラルドグリーンです。
鱗が細かくて肌触りがいいです。
尾鰭は白くて扇形です。
胸ビレが「アシカの前足」みたいです。
メジナは回遊性の魚ではありません。
磯の際かシモリ(根)についています。(メバルやカサゴと同じですね)
主食は海藻やプランクトン(小さいエビなど)を食べます。
歯は「ブラシ状」になっています。(口に指を入れても痛くありません)
潮が動きだすと半円運動をしながら浮いてきて、吸い込むようにしてエサを食べます。
(場所によっては浮き上がらず、底の方でエサを拾うこともあります)
エサに違和感があると「ペッと」吐き出します。
好きな水温は15度から21度くらいです。
暑い時期は深いところに逃げていきます。
大きくなると65センチくらいになりますが、ダイバーが見れるのは45センチくらいまです。
メジナの幼魚は普通に見れます。
幼魚のことを、九州では「木っ葉グロ」と言います。
関西では「木っ葉グレ」と言います。
幼魚は縄張り意識が強くて、タイドプールみたいな狭いところにいるときは喧嘩します。
広いところに行くと仲良しに戻ります。
メジナという魚は海の中で見ていても良さがわかりません。
手のひらに乗せて、至近距離で見ないといけません。
反対に手のひらに乗せて見ると、幻滅する生き物もいます。
(例えばシロウミウシやアメフラシwww)
今度辰ノ口に行った際に、実際に見せてあげます。
手のひらにのせたメジナを乗せてみてください。
これだけははっきりとわかると思います。
メジナは生命力が半端ではないということです。
(メバルはすぐ死にます。)
スーツって、ガリガリの人でないと似合わないんですよ。
世界共通で。
メジナは酸欠に強いです。
内臓を出した後もビクビク動くことがあります。
僕もメジナのような人間になりたいと常々思っています。
メジナはとても美味しい魚です。
僕は色々な魚たちを(うんざりするほど)食べてきましたが、メジナが不動のNO1です。(ちなみにNO2はカレイです)
高級後の中で美味しくないと思う魚NO1は「根魚」でNO2が「ヒラメ」です。
根魚というのは、ハタ系の魚です。
ヒラメというのは、歯がギザギザの平たい魚です。
両者とも、世間の評価は高いですが、僕はそれほどでもないと思っています。
では最後にメジナの好きなところ(RIO版)を書いて締めたいと思います。
1、メジナは針にかかると、住処であるシモリに向かって「ぎゅーん」と突っ込みますが、そのあとフラフラと横走りをします。
ちょっと元気になるとまたもや根に突っ込みます。
でも、持久力がないのでまたフラフラします。(白身魚だからそうなりがち)
水中でフラフラしている姿がとてもいいです。
2、持ち上げると、胸ヒレをパタパタして「バイバイ」します。アシカみたいですが、アシカよりも数段可愛いです。
3、目の色がエメラルドグリーンです。黒目が大きいので犬みたいです。じっとみていると吸い込まれます。
4、正面顔が「石鯛」に似ています。ちょっといかついです。でも鼻は「オカメインコ」みたいです。
5、体色が群青色で、時間が経つと薄い縞々が出てきます。色の移り変わりに感動します。
6、口が大きい魚(カサゴ、メバル、ブラックバスなど)は口を開けると「喉の奥」が見えるので、いささか下品ですが、
メジナは口が小さいので、喉の奥は見えません。しかも、歯全体がギザギザではなくザラザラしており、優しい口元です。
平安貴族のような気品があります。
RIO