一月三日。
唐津の潜り始め。
三が日は初詣。
潜る前に、みんなで湊の総氏神である湊疫神宮へ向かった。
こじんまりしていて、雰囲気がよい神社。
中に入ると、キャラクターみたいな狛犬があちこちに祀ってあった。
この神社のおもしろいところは、狛犬だけではない。
ピンポン玉みたいな大きさの陶器できたボールを神様の岩にこつけて、厄をはらうことができるところだ。
このボールにはボーリングの指穴みたいな穴がひとつ空いていて、そこに悪い気や厄を、吐く息と共にふーふー入れ込む。
十分に悪い念が入ったと思ったら、岩にめがけて、振りかぶる。
えい。
卵みたいに破裂した。
この方式は目からうろこだった。
ぜひ、今年から月に一回はここで厄を払いたい。
今回のボールには、さぞかし、重くて、どすぐろいものが入っていたに違いない。
うふふ。
今年、最初の唐津ダイブは捨て瀬。
正月の三が日はガイド料無料。
フォト講習のしもはらくん以外はみんなで潜ることにした。
堤防には、イカ釣り人がいっぱいいた。
だから海底にはご主人をなくした、新しいエギがいっぱい落ちてた。
マフグもいっぱいいた。
変わったカニもいた。
コワタクズガニ。
ものすごいわかりにくい色と形してた。
平常時、これだけ擬態しておかないと、敵に食われてしまう弱きカニ。
透明度が前回と比べて、ぐっと落ちたので、マクロ目で潜る。
これはこなが撮った、サンゴタツ。
水族館のガラス越し風。
これもこなが撮った。
怪獣じゃないよ。
コケギンポだよ。
寒くなって、出てきたアメフラシご一行様。
こなが撮ると、だいたい、クロニキビみたいな目がちょこんと写っている。
釣り糸を眺める、タツノオトシゴとアミメハギ。
釣り糸を散らかす釣り人に物申すわけではなく、捨てられた釣り糸への鎮魂歌を歌っている。
僕にはそうみえた。
うちのチームには、カステラカップ優勝者のちゃんまりがいた。
ちゃんまりがつけると、おしゃぶりもおしゃれにみえる。
彼女は、アマモにつくヒメイカを激写していた。
まあ、普通か。
ちゃんまりの感性にひっかかった、イトマキヒトデの足というか、胴。
なんでこれを撮ろうと思ったのか。
これはビードロかな。透明すぎてよくわからん。
面白い写真と、面白くない写真が半々。
まさに、玉石混合。それがいまのちゃんまり。
今後、どれだけ精度があがるのかどうか。楽しみなところである。
これはたつぼうの撮った、ミツイラメリウミウシ。
べっとりしたうみうしとさらっとしたすな。
砂地のウミウシはギャップがいい。
そして、こちらロクハンでも寒がらない、しもはらくん。
彼のなかでは、Tシャツで外を歩いているくらいの寒さらしい。
海の運が琴音の半分、あすかの1/3しかないため、今回も濁っていた。
しかも、漁師のじじいに、はげしく密漁を疑われた。
「撮っているのは写真だけさ!」
なんて、PADIさんがいいそうな臭いセリフを吐きながら、撮影した写真はこちら。
まあまあ。
まあまあ。
一番よかったのは、ワイドレンズで撮ったこれかな。
見た瞬間に捨て瀬のテトラを思い出す。
朽ち果てたテトラほど、味のあるものはない。
ねえ、こなつ。
きみも、そうおもうでしょ?
二重アゴ??
小麦食いすぎたの?
RIO