最初は、志賀島に2ダイブして、そこそこの映像が撮れたらいいかなと思っていました。
そのうちにふつふつとやかんの湯が沸くようにアイデアが湧いてきました。
沖ノ島の海底遺跡を歩くのはどうかな、唐津のボートでイサキにまみれるのもいいかな、相島の沈船に行くのはどうかな、子供が遊んでいる恋ノ浦の磯からエントリーするのはどうかな。辰ノ口でウニを割ってイラに餌やりするのはどうかな。糸島の二見ケ浦は逆に無しだな。テレビの企画とかでよく使われてるしな。
誰がが見てもインパクトのある映像が撮るにはどうしたらいいんだ。
普通に潜っだだけだと、絵的にすぐ飽きちゃうしな。
ちょっと待てよ、よくよく考えてみたら、日程が1日だと、台風や低気圧の接近で潜れないかもしれないじゃないか、その場合はどうするんだ。
そこで佐田さんには、どの案を採用するかは別として、とりあえず2泊3日の予定にしてもらいました。
そのとき僕はふと思いつきました。
もし、海況に問題がなさそうで、2日潜れそうなら、「アドバンス講習」を受けてもらうのはどうだろうか。
それなら深いところにも遠慮なく入れるし、逆立ちとか、体操座りとか、カメラとか、コンパスとか、佐田社長がオーダースーツを着て真面目に講習する様は面白いんじゃないか。
しかも5ダイブ潜るわけだから、SADAのオーダースーツの耐久性と運動性のテストには、ばっちりだと思ったわけです。
そんな成り行きから、唐津でイサキにまみれてディープダイビング。白瀬ではフォトとナビをすることにしました。
荒々しい玄界灘の岩場がスーツに似合うでしょ。
快晴、ビーチ、スーツ。
なかなかミスマッチな映像が撮れました。
佐田さんは、まじで魚が好きなんだなと思いました。
めちゃめちゃ撮ってました。
しかも、追いかけ回しまくりスタイルで。
そして、魚を見つけたらねばる。ねばる。ねばる。
魚との根比べ。
こちらが佐田さんの撮った写真がこちらになります。
逃げダコ。
マルダコ。
ミナミハコフグの幼魚。
クロダイ。
カワハギ。
小学生が書く時のタコ。
怒りダコ。
浮かぶミニイカ。
カサゴ。
はじめてにしては、よく撮れていました。
僕はカサゴが一番好きですね。
構図がとてもよいです。
総撮影枚数ですが、
驚異の260枚!!
60分間フルで撮り続けていましたからね。
アドバンスの講習で、こんなに撮る人はじめて見ました。
しかも、やみくもに追いかけて撮っているのではなく、魚の習性を加味しているのもわかりました。
こいつはあとからこっちに戻ってきそうだから、ここで待っておこうみたいなことです。
あと、三回くらい練習したら、すぐに上手くなりそうな予感がしました。
この粘り強さと学習の速さがSADAの強みのひとつなのではないかと思いました。
スノーケルで水面を帰る時、「アンドンクラゲに気をつけてくださいね。」と声をかけました。
「アンドンクラゲなんかぜんぜん大丈夫ですよ。刺されてもちくっとするだけでしょ。クラゲを異常に怖がる人がいますけど、あんなクラゲ恐るに足りませんよ。」
うーん。恐れを知らないとはまさにこのことです。
確かに、刺されたら、軟膏を塗っておけばいいだけです。
死にはしません。
僕もできるだけ見習いたいと思います。
2本目はナビ講習。
P1の砂地から、7分でP5につきました。
岩を登ったりなんだりして、P5からP1の砂地に向かって泳ぎました。
P1の砂地に5分で到着。
潜降ブイから入って、30mのフィンキックやって、P5まで行って、フィンを脱いで岩をゆっくりよじ登って、降りてきて、フィンを履いてP1の砂地まで戻ってきて、ダイブタイム「32分」。
何が言いたいのかといいますと、泳ぐスピードが尋常じゃないほど早かったということです。
佐田さんの履いていたフィンが、ワープフィンということもありましたが、まじで早かったです。
僕はそこそこ脚力がありますし、スーパーミューダブルエックスという硬いフィンを使っているので普通に追いつきましたが、
店長は全速力で蹴ってもまったく追いつく気配がなかったと述懐していました。
でも、佐田さんは3〜4割くらいの力で泳ぎましたと言っていました。
10割で蹴られたら、さすがの僕でもロングフィンをつけないと追いつかないでしょうね。
ボートは寒くて疲れましたけど、今日はまったく寒くないので、伊豆で子供と一緒にスノーケルをしたくらいの疲れ加減ですと言っていました。
やばいですね。
翌日は北海道に飛んで、スーツで山に登るって言ってました。
バケモンですね。
今回、いろいろな意味で僕は刺激を受けましたし、僕なんかまだまだひよっこ軟弱男だなあと思い知らされました。
岩をも砕く気概、わたり鳥にも負けない体力、人並み外れた頭脳、とっさに出てくる機転、ハイパーメディアクリエイター顔負けの行動力がないと、
誰もが驚く大復活劇なんてことはできないんだなあ。
オーダースーツサダが、スーツ界のユニクロになることを祈るばかりです。
すっかりオーダースーツサダのファンになった僕は、今年の冬、ツイードのジャケットを作りたいと思います。
それを着て今年の冬は天神の街で、いきりたいと思います。
2日間お疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。
なかしまりょうすけ