レスキューダイバーコースでは必ず1ダイブは黒瀬を潜ります。
MSDから、黒瀬解禁。
レスキューで一度潜っておく必要があります。
黒瀬の詳しいことは、MSDになってからですが、まずは慣れていかないと始まりません。
慣れない黒瀬。
レスキューシナリオ。
透明度2m。
ベテランダイバーの人たちが、初心者にありがちなトラブルをランダムに出題していきます。
1秒たりとも気を抜くことなく、ガイドしなければいけません。
トラブルにも対処しなければいけません。
わかりにくいトラブルも、ちくいち見つけないといけません。
面倒を見る側に回ると、こんなに大変だったのか、と思い知らされます。
最後の最後に事件が勃発します。
迫真の演技でやってくれましたお二方に拍手。
パチパチパチパチ。
緊張感を持ってやることで、はじめて意味がある講習となります。
午後からは、白瀬でシナリオの続きをやりました。
ストレスがかかる状況を重ね合わせて、ストレスのかかることを冷静に行う訓練です。
これには、あやか、サクサクペアが大苦戦していました。
その理由は簡単でして、
それは、意思疎通がうまくいってなかったこと。
視野が狭くなっていたこと。
地形を100%覚えていなかったこと。
濁っていたこと。
台風の影響で浅瀬の地形が変わっていたこと。
こういった条件が重なれば重なるほどに、ダイビングは難しくなっていきます。
自然形態と心理条件の変化における相互作用。
穏やかで、透明度がいいところで、ダイビングガイドのうしろを、ヒューッと華麗に泳いでいるばかりでは、何本潜っても下手なまま。
(気分転換目的でダイビングを楽しむならそれでも構いませんけど。。。)
それは、歳だけ一丁前に取ってはみたものの、何にも知らないアホな中年オヤジに似ています。
そういう人にかぎって、私はこれだけの経験本数があるんですよとかいって、自慢してくるんですよ。
マジでうざい。
死んでくれ。
それはプロだって同じことですので、経験の積み重ねと知識の蓄積を意識していきましょう。
最後は、お馴染みの捜索と引き上げのシナリオです。
タイムリミットは施設が閉まる時間の17時。
二人が失敗していい回数はおよそ2回づつでした。
サクサクは事故者を一発で発見。
引き上げは理想的な速度。
P1のブイには、ギリギリ西日が当たっていた。
逆光に惑わされることなく、サクサクは見事なまでに冷静だった。
一つの間違いもなく、浜辺に引っ張ってくる。
もちろんそこは無人の浜辺。
クラゲのいない浅場まで連れて来た。
今回の事故者役は、前回の事故者役のザッキーとは数十キロの体重差があった。
それはサクサクにとって、文字通り、赤子の手をひねるようなものだった。
続いてことね。
「サクサクさん一回で終わったから、時間ありますよね。2回はやらせてください」
でも、本心では2回やりたくなかったと思う。
事故者を引き上げた時、P1のブイはすでに鈍色のひかりに包まれていた。
1、2、3、4、5
ふーーーーーー
1、2、3、4、5
ふーーーーー
おもいよ〜〜
よいしょこらしょ
頑張っているようだけれども、
結果はどうだったんだい?
この鼻に聞いてみな。
きみたち合格さ!
おめでとう!!
サクサクはノーミスで一発合格。
ことねは数点のミスがあったけれど一発合格。
サクサクマスタースクーバダイバー認定。
ことねマスタースクーバダイバー認定で100ダイブ。
ダブルMSD認定で、17時ちょっと前に終わりました。
難易度が上がっているなか、好成績。
しかも、時間内で合格したふたりを誇りに思います。
ぜひ、「ダイブマスターコース」でお待ちしております。
きっと、これからの人生の役に立つと思いますので。