こんばんは。マエダサチコです。
今年も私たちのホーム、志賀島の海にも本格的な夏がやってきました。
夏は車や備品が壊れがち。
ちなみに春には器材が壊れ、秋にはスタッフが体調を壊しがち。
今年の夏もハイエースの後部座席のドアが不調を訴え、長年酷使されたタープが寿命を迎えました。
ハイエースは現在もパーツを探していて、次いつ壊れるか分からない状況ですが、タープは夏に備えて新調しました。
錆びに強いアルミ製で、サイズの割に軽いのが嬉しい。
これで雨にも負けず、夏の暑さにも負けません。
とはいえこの日は、台風4号がもたらした低気圧のせいか少し暑さがやわらいだんですがね。
DMたちが黒瀬開拓をしている間、夏のベストシーズンを迎えたであろうホームの海にファンダイブに来た白瀬チームの面々はこちら。
フードベストを注文したもののまだ届かないので、しっかりとファスナーを閉めて準備するお2人。
ダイビングをはじめてもうすぐ2年になるおーちゃんよっちゃんはすっかり中級者。(見た目はかなり上級者)
2人で潜水プランを立て、沖のポイント『イカ玉瀬』まで遊びにいってきたようです。
こちらのバディチームはこの日でダイビングをはじめて6年が経ったてるちゃんと、もう間もなく600本を迎えるイントラ志望の立花さん。
息のあったこちらの2人も自分達で潜水計画を立て、レアな生物も見つけて楽しんでいました。
自立したダイバーが増えたサンライズではいい加減なガイドは通用しないぞと、身を引き締めさせられます。
わたくしはというと、2年前の10月を最後に暫く海から遠ざかっていたヒロロイのリフレッシュコース(結果ほぼファンダイブでしたが)を担当して参りました。
彼女はこの日のダイビング復帰に向けて、器材を新調したり、オーバーホールを終えたりと、準備を整えてきたのですが、2年間全く運動をしていなかったそうで、筋力と体力の低下をかなり心配していました。
しかし、サポート無しで重たい器材を担いで、足場の悪い白瀬を細長い脚で歩いてました。
スキルの復習も問題なく終え、
魚たちをじっくりと観察していました。
そして照らしてました。
そーそー、ヒロロイ照らしてたよね。いつも。笑
久々に味わう浮遊感も気持ち良さそうにしていましたね。
透明度も前日に引き続き抜群に良かったです。
10mは見えていたと思います。
水温も24~25℃と快適。
まさに梅雨明けの志賀島の短いベストシーズンだと、生物も増えたんだろうと期待していたんです。
しかし・・・
この夏の志賀島、魚もウミウシも少なく、生命力が弱いではないか。
ここんとこなんかおかしいなという気配をうっすらと感じていたので、この日は水中の変化を注意深く観察してみることにしてみました。
まず最初に感じたのは海藻の変化でした。
水深12mくらいまで海藻や砂地は藻の様なものに覆われており、海藻の種類も少いことが分かりました。
のんびり潜る160分…いつかの種子島の海を思い出していました。。。
四つ岩にも例年の様にメバルの群れもおらず。
居るのはネンブツダイばかり。(10年前はネンブツダイなんて殆どいなかった)
ガンガゼやソフトコーラルが増えて志賀島らしくない。
例年あちこちで見られていたニジギンポやマダコの卵保護もまだ見れてないし、タツノオトシゴも少ない。(結構探してこの日も1個体)
時には捕食シーンにも遭遇したり、
運が良ければアジやカンパチの群れにも出会えます。
透明度がいいから地形をじっくり見るのも楽しい。
場所をはずさなければ、夏らしい生物も観察できる。
P1より浅瀬にはメバル群れていたり、
ミナミハコフグの幼魚が居たり
婚姻色のヘビギンポが居たり
夏らしいウミウシも見れたりもしました。
これはこれで十分に楽しめる海なんですが、生き物たちに活気が無いし、数がとにかく少ないいので、何だか物足りないと感じました。
これから水温が上がり透明度が落ち、クラゲが出てると思うと正直少しゾッとします。
長い地球の歴史からすると、たかが10年そこら私の知る志賀島の変化なんて、たいした変化ではないのかもしれない。
しかし、この日私が見たこれが今の志賀島の姿で、自ずからそうなったまさに自然の姿で、そんな自然の状況はどうにもできないので、私はただ与えられた環境の中で出来ることを精一杯やるだけなんですけどね。
人工構造物の漁港と違って、人間の手が入っていない自然の中で潜れるここ志賀島のダイビングポイントは、自然の地形も面白くて生物の営みが活溌で奥が深い。
だから飽きがこないし、きっと私達人間は本能的にそういう場所を好むのだろう。
海藻が生い茂り、生物達が活発に乱舞するそんな状況が戻ってきますように。